『石州流三百箇條 全』、片桐石州の茶道書、江戸時代の武家茶道に関する和本、怡渓宗悦、藤林宗源、清水道閑との差異
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石州流茶道の伝書、第１～１００条が「百箇条聞書」、第１０１～２００条が二百箇条聞書、第２０１～３００条箇条聞書という標題で区分され、三百箇条の次に２１丁からなる「数寄問答」が付属した構成になっています。
国会図書館所蔵本と対比したところ、三百箇条の一つ書きの標題はほぼ共通しますが、各注釈の内容が別名「無住抄」と呼ばれる怡渓派の三百ヶ条でもなく、藤林宗源、清水道閑の注釈書とも異なり、これら３種の注釈書には「数寄問答」が付属していません。特に、第三百ヶ条目の「珠光、引拙、紹鴎の事」についても三夕の歌について、上記３注釈書に比べて長文であり、６丁に渡って記載されています。
サイズ２３．５×１６．５ｃｍ、墨付７１丁、半丁１２～１５行書、経年による手擦れはありますが、虫損および染みは比較的少なく、判読に影響はほとんどないと思います。
石州流茶道に興味をお持ちの方には、研究用の資料として御薦めいたします。
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