『喫茶南坊続録』５冊、千利休の秘伝書として伝わった南坊録（南方録ともいう）全７冊に付属する茶道伝書、笠原道桂、大久保特元、櫛橋雪心
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『喫茶南坊続録』５冊、千利休の秘伝書として伝わった南坊録（南方録ともいう）全７冊に付属する茶道伝書、笠原道桂、大久保特元、櫛橋雪心
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商品説明
「南方録」は、黒田藩の立花家に千利休の秘伝書として伝わった全7巻の古伝書。この南方録には、「南方録秘伝」、「南方録目」乾・坤、「南方喫茶続録（寧拙覚書）」、「岐路弁疑」などの本録に附録する複数の文書が伝来しています。
今回出品する『喫茶南坊続録』５冊は、立花実山の実弟である寧拙が書写した本を黒田藩士笠原道桂が交合書写し、その本を駿河台南坊と称された旗本大久保特元（不爭庵）が書写し、弟子の黒田藩士櫛橋雪心（不羨庵）に授与した本です。なお、『喫茶南坊続録』は題箋が「南坊」となっていますが、本文中では立花家本、円覚寺本とと同様に「南方」と記載され、①座敷張付・諸具寸法ノ部、②露地・草庵ノ部、③交會ノ部、④器物ノ部、⑤懐石ノ部のように構成されています。各本の順番は、最初の頁に書かれた「實山居士記壱～三」、寧拙覚書壱弐により、巻末の識語などにより当方が区分したので適切でない可能性があります。
③交會ノ部には、『喫茶南坊録目』乾坤が記載されていますが、この内容を検討すると久松真一所蔵本に近いように見えます。全体を通して所々に朱の書入れがあり、「節席部」の項目において、１１月の箇所で久松本にはない「十日 實山居士正忌」の朱書きがなされています。
④器物ノ部には、寧拙の覚書壱弐が記載されていますが、これは『南方喫茶続録（寧拙覚書）』乾坤に近いように見えます。
『喫茶南坊続録』５冊は、緑色表紙に上記表題の金色題箋が貼られています。サイズは24.3×16.7cm、①墨付き３０丁，②同２１丁，③同３３丁，④同４７丁、⑤同３０丁、いずれも半丁11行書。綴じ糸の解れがありますが、虫損はなく、経年による劣化、手擦れが少なく比較的美本であると思います。
南方録に興味がある方に、研究用の資料として御勧めいたします。
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