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土と火の伝統に生きる・唐津・御茶碗窯四代展・中里天祐・無庵・太郎右衛門・忠寛/唐津焼を守り継ぐ御茶器窯父子四代の土と炎の魂の結晶
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1996年 。150P 非売品 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょう。
ごあいさつ
江戸時代、茶人たちに、一井戸、二楽、三唐津として愛され、現在も茶道具や懐石の器、 日用食器として広く親しまれている唐津焼――。その四百五十年余の歴史のなかでは、明 治維新や太平洋戦争など、変革の嵐に見舞われ、幾度か窯の火が消えようとする危機もあ ったが、そのたびに再興、新生の炎を燃やし続けたのが、唐津藩御用窯の伝統を持つ御茶 銀窯であった。
なかでも明治四年(一八七一)の廃藩置県で御用窯は閉鎖され、命運つきたかに思われ たが、十代中里一東が窯を借り受けて伝統をつなぎ、さらに十一代天祐が民間の案として 本格的な焼物づくりの土台を築いた。天祐の二男で、のちに人間国宝となる無庵(十二代 太郎右衛門)は、古唐津を再現、現在の唐津焼へと隆盛の道を開く。十三代太郎右衛門は、 日展を主舞台に、伝統の野趣の美を追究しながら、芸術性の回帰を主張する活動を続ける。 十二代の長男、忠寛は現代の唐津の美を求めて挑戦する。
「唐津に継承された優れた日本の伝統芸術である唐津焼の生命を四百五十年も守り継ぐ、 御茶器窯父子四代の土と炎の魂の結晶をご鑑賞ください。
本展に貴重な作品をご出展くださいました所蔵者各位、ならびに中里太郎右衛門陶房を はじめ、関係の方々に厚くお礼を申し上げます。
読売新聞社
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