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飛鳥の湯屋/鋳造遺跡の発見を機会に今回この鋳型で作られた鉄釜と川原寺の湯屋との関係を想定し古代寺院の湯屋をテーマに展示を試みた
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平成16年 36P 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
序
日本における金属生産は前1・2世紀と考えられ、鋳造の青銅器がつくられま した。その頃すでに鉄器は用いられているのですが、ほとんどが鍛造品で少数の 鋳造品は朝鮮半島から移入したものでした。
鉄器を本格的に鋳造するようになったのは大分遅れて、6世紀頃に想定されています。古墳に副葬されている鉄器からの推定であり、鋳造の遺跡が発見されて いる訳ではありません。
こうしたことから、川原寺旧境内で発見された鉄釜の鋳造施設は、最も古い鉄器鋳造の遺跡といえるでしょう。
飛鳥資料館では画期的な鋳造遺跡の発見を機会に、今回この鋳型で作られた鉄釜と川原寺の湯屋との関係を想定し、古代寺院の湯屋をテーマに展示を試みました。まず鋳型から想定される鉄釜がどんなものか理解していただくために、大阪府枚方市楠葉東遺跡出土品などの現存する鉄釜を展示します。また鋳型から想定される鋳造方法を大阪府美原町余部遺跡出土品によって復元的に展示します。風呂好きと言われる日本人のルーツを、古代の湯屋と湯釜から探ってみようという のが今回の展示の趣旨です。
当研究所による調査研究の成果の一端を紹介するとともに、今後とも変わらぬ ご理解とご支援を、お願い申し上げる次第です。
平成16年3月31日
独立行政法人文化財研究所 奈良文化財研究所飛鳥資料館
館長 町田章
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