ニューオリンズ出身で,アトランタを拠点に活動する若きHip-Hopシンガー/ラッパーの2作目。鬼気迫るジャケットと,それを象徴するかのような美しくもシリアスな「Testify」の印象が強烈だったデビュー作。それに比べると,少々地味になった感はありますが,卓越した創作力で本作も聴きどころの多い1枚となっています。 アルペジオをバックに淡々と流れるイントロ「This Thing Called Life」に続いて,強烈にディープな男性の歌声(アンソニー・ハミルトンですね)。哀愁漂うメロディーの「Job」の幕開けです。Jadakissのアクの強いのラップも存在感たっぷりで,ヒリヒリとするようなビターなナンバーに仕上がっています。 ただ,ハイライトはこの後。観客のスパンコールで幕を開ける「Hollywood」からの3曲です。その「Hollywood」は,ウットリしてしまうほど甘美なメロディーのバラード。続く「Hip Hop」は,ミッドナイトを思わせるクールなキーボードをループしたトラックの上でラップのように歌い,ファンキーにステップを踏むカッコいいナンバー。「Change」は,気品あふれるピアノが奏でるメロディーが印象的なバラード。この3曲は秀逸です。 メロウながら何処となく感傷的な雰囲気も漂うミッドテンポ「Been Around the World」も実に心地良いです。号泣に続いて始まる「Song Cry」は,ブルージーなギターを基調としたバラード。サビの切ない歌声が胸に染みます。 あまりにも不遇な家庭環境で育ったからか,メロウ・チューンでさえ,虚無的に聞こえるサウンドが,心に強く訴える・・・そんな1枚です。
This Thing Called Life
アルペジオをバックに淡々と流れるイントロ「This Thing Called Life」に続いて,強烈にディープな男性の歌声(アンソニー・ハミルトンですね)。哀愁漂うメロディーの「Job」の幕開けです。Jadakissのアクの強いのラップも存在感たっぷりで,ヒリヒリとするようなビターなナンバーに仕上がっています。
ただ,ハイライトはこの後。観客のスパンコールで幕を開ける「Hollywood」からの3曲です。その「Hollywood」は,ウットリしてしまうほど甘美なメロディーのバラード。続く「Hip Hop」は,ミッドナイトを思わせるクールなキーボードをループしたトラックの上でラップのように歌い,ファンキーにステップを踏むカッコいいナンバー。「Change」は,気品あふれるピアノが奏でるメロディーが印象的なバラード。この3曲は秀逸です。
メロウながら何処となく感傷的な雰囲気も漂うミッドテンポ「Been Around the World」も実に心地良いです。号泣に続いて始まる「Song Cry」は,ブルージーなギターを基調としたバラード。サビの切ない歌声が胸に染みます。
あまりにも不遇な家庭環境で育ったからか,メロウ・チューンでさえ,虚無的に聞こえるサウンドが,心に強く訴える・・・そんな1枚です。