メインプロデューサーに据えられたVassal Benfordは(1)~(4)及び(6)を担当。シングル化された(1)"Patience"はニュージャック気味にハネたビートがいかにもシングル向けな内容。但し出来としては、コーラスグループのようなフックとややレイドバックしたシンセが印象的な(2)"Wanna Be With You"のほうがかなり良い。アルバム内では数少ないバラード(3)"Faithful"もどこかで聞いたことのあるようなメロディーだがまずまず。 (5)"Baby Love"は前作にも携わったDarryl Rossとジャズ畑のSkip Drinkwaterの共同制作で、異国情緒漂う神秘的で美しい曲。(6)"Your Kiss"はデュエット曲で、お相手は姉妹のRocq-E Harrell。この二人は当初「Papa's Result」という名前でタッグを組んで活動していた間柄で、彼女は90年代から何故かオランダで活躍。もちろん二人の息はピッタリ。 恐らくアルバムベストの曲が、シングルともなった(7)"Don't Turn Your Back On Me(East Coast)"で、落ち着いた曲調ながらDonell Jonesを思わせる(Kay Geeっぽいわけではない)歌い口が最高な曲だ。その名の通りロマチックな表題曲(8)も良い。
Romance Me
1990年という発表年には珍しく、ニュージャックスウィングにもクワイエットストームにも傾倒しない、割とスタンダードなR&B曲が多いのも特徴。
メインプロデューサーに据えられたVassal Benfordは(1)~(4)及び(6)を担当。シングル化された(1)"Patience"はニュージャック気味にハネたビートがいかにもシングル向けな内容。但し出来としては、コーラスグループのようなフックとややレイドバックしたシンセが印象的な(2)"Wanna Be With You"のほうがかなり良い。アルバム内では数少ないバラード(3)"Faithful"もどこかで聞いたことのあるようなメロディーだがまずまず。
(5)"Baby Love"は前作にも携わったDarryl Rossとジャズ畑のSkip Drinkwaterの共同制作で、異国情緒漂う神秘的で美しい曲。(6)"Your Kiss"はデュエット曲で、お相手は姉妹のRocq-E Harrell。この二人は当初「Papa's Result」という名前でタッグを組んで活動していた間柄で、彼女は90年代から何故かオランダで活躍。もちろん二人の息はピッタリ。
恐らくアルバムベストの曲が、シングルともなった(7)"Don't Turn Your Back On Me(East Coast)"で、落ち着いた曲調ながらDonell Jonesを思わせる(Kay Geeっぽいわけではない)歌い口が最高な曲だ。その名の通りロマチックな表題曲(8)も良い。
歌唱力は申し分なく、陽性な彼の声はどんな曲とも合うようだ。ありきたりさから免れた楽曲を用意した制作陣も見事といえる。
本作はあまり有名な作品とはいえないが、R&Bファンならほぼ間違いなく楽しめる作品ではないだろうか。
尚、これが彼のラストアルバムとなっているのだが、彼の息子たちはBruthaというグループを組み、2008年にDef Jamからデビューしている。流石は音楽一家というところだろうか。