『The Black Dahlia』(邦題『ブラック・ダリア』)、 『The Big Nowhere』(邦題『ビッグ・ノーウェア』)、 『L.A. Confidential』(邦題『LAコンフィデンシャル』)、 『White Jazz』(邦題『ホワイト・ジャズ』)、 『American Tabloid』(邦題『アメリカン・タブロイド』)…。たたみかけるような文体のベスト・セラー小説群で、ジェイムズ・エルロイは現代アメリカの歴史にひそむ闇の世界を精緻に暴き、同時代の暗黒を定義し直してきた。そして、『The Cold Six Thousand』(邦題『アメリカン・デス・トリップ』)。これまでの作品の中で最も壮大かつ不穏なこの小説では、1960年代のアメリカを毒のあるレンズを通して見つめる。その結果、激動の時代を疾駆する叙事詩的物語が生まれた。