「ドン・ジュアン（Dom Juan ou le Festin de pierre）」 ◆モリエール（岩波文庫）

モリエール著、「ドン・ジュアン（Dom Juan ou le Festin de pierre）」です。鈴木力衛訳、岩波文庫。状態は、非常に良好です。送料はクリックポストで185円です（※厚さ2cm以下の文庫本は、合計１㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です）。　

★内容：　モリエールによる1665年パレ・ロワイヤル初演の戯曲。原題は『ドン・ジュアン、またの名を石像の宴』。主人公ドン・ジュアンはスペインの芝居に描かれるような単なる女垂らしではなく、イタリアで情熱的で快楽追及者としての面が付与されたのち、モリエールによって複雑で近代的な性格を与えられ、普遍的なタイプにまで引き上げられた。第2幕までは快楽を追い求めていたドン・ジュアンが、第3幕では無神論者となって登場し、第5幕では偽善者となって登場する。軽薄かつ邪悪な男ではあるが、見知らぬ男を助けに行く義侠心もあれば、騎士の像を平然として晩餐に招く胆の太さも持ち合わせている。この主人公はモリエールの人間観察の賜物であり、フランス古典喜劇の名作の1つに数えられている。また、本作はモーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』にも強い影響を与えた。

★著者、モリエール（Molire、1622 - 1673年）は、17世紀フランスの俳優、劇作家。コルネイユ、ラシーヌとともに古典主義の3大作家の1人。本名ジャン＝バティスト・ポクラン（Jean-Baptiste Poquelin）。悲劇には多くを残さなかったが、鋭い風刺を効かせた数多くの優れた喜劇を制作し、フランス古典喜劇を完成させた。その生涯、特に青年期に関しては不明な点が多い。裕福な家庭に生まれ育ち、青年期に劇団を結成するも運営に失敗し、パリから逃げるように13年間の南仏演劇修行の旅に出た。その後、パリに帰還して大成功を収め、自身の劇団はフランス国王の寵愛を得るまでに至った。彼が率いていた劇団はコメディ・フランセーズの前身であり、同劇団は「モリエールの家（La maison de Molire）」という別名を持つ。代表作として、『タルチュフ』、『ドン・ジュアン』、『人間ぎらい（孤客）』の「3大性格喜劇」といわれる作品がある（『守銭奴』を加えて「4大性格喜劇」とされることもある）。

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