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平成４年 ２月 文庫１８版
定価 ５０５円＋税 ３５６頁
二本を二分する、西の”大王ストアー”と東の”南部ストアー”は、その覇権をめぐって激しく争っていた。強引な”大王”は陰の刺客軍団を使って殺人までも犯していた。それに対抗して”南部”が依頼したのは、政財界の刺客として知られる村雨龍だった。歯はお亡くし、寺で育った村雨は、養父たちから剣の手ほどきを受け、謎の存在として知られていた。”大王”は”南部”の幹部を殺害したうえ、婚姻関係から暴虐の手を仕掛けてきた。”南部”も株の取得などを含め、西に手を伸ばそうとしている。村雨は”南部”の幹部を守りながら、敵の暗殺集団と戦う。敵が抱えるのは柳生剣を継ぐ”黒蝶”という集団。対する村雨は養父なども殺されながら自在剣を用いて、敵と戦う。
脇につったホルスターから取り出した鉄の棒がボタン一つで90センチの直刀になるなど、ちょっと都合は良すぎるが、時空バイオレンスでは人体改造なども持ち出す著者だけに、迫力ある企業アクション小説に仕上がっている。ともかくシリーズの第1弾。
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