アクサン・レーベル発、クイケンのOVPP(One Voice Per Part=各パート1人) による大好評カンタータ集シリーズの第3弾です。今回は、バスのための名曲第82番がなんといっても魅力。冒頭のアリアのオーボエの音色の美しさに思わず聴き惚れます。心にしみわたるグラッベンの声による安らかな死についての歌詞は説得力と癒しに満ちています。第5曲のアリアでもオーボエが大活躍、ラ・プティット・バンドの名人芸も堪能できます。第178番は、ホルンをはじめ器楽が活躍する名曲です。第102番も、受難節に近い日曜日のために書かれているため、不協和音が多用されるなど痛切な内容となっています。クイケンたちによる新たなるカンタータ演奏の金字塔が築かれる様を目の当たりにできる貴重なシリーズです。マルチチャンネル対応ハイブリッドSACDでのリリース。