これが現在までに公表されている2022年以降のスケジュール。“ROCK BELIEVER Tour”は昨年中に終了しており、今年は“LOVE AT FIRST STING Tour”に切り替え。当初は3月のメキシコ公演からスタートする予定でしたが、脊椎の手術を受けたクラウス・マイネの回復が遅れてキャンセル。ラスベガスのコンサート・レジデンシーがキック・オフとなりました。「レジデンシー」とは、同じ会場で何回も公演を繰り返す興行スタイルのこと。本作は9公演レジデンシーのうち、7公演目で撮影されました。
そんな映像美&サウンドで描かれるのは、大名盤『LOVE AT FIRST STING』の40周年を祝う特別感たっぷりのフルショウ。ここで、大注目のセットを確認しておきましょう。
●禁断の刺青(8曲)
・Coming Home/I'm Leaving You(★)/Crossfire(★★)/Bad Boys Running Wild/The Same Thrill(★)/Big City Nights/Still Loving You/Rock You Like a Hurricane
●その他(8曲)
・アニマル・マグネティズム:Make It Real/The Zoo
・クレイジー・ワールド:Send Me An Angel/Wind of Change/Tease Me Please Me
・その他:Gas In The Tank/Coast to Coast/Blackout
※注:「★」印は16年以上演奏されなかった曲。特に「★★」印は今年が初。
……と、このようになっています。軸となるのは勿論『LOVE AT FIRST STING』で8曲を大盤振る舞いしている。16年ぶりに復活した「I'm Leaving You」も美味しいですが、それ以上なのが「The Same Thrill」や「Crossfire」。前者は1984年以来40年ぶりですし、後者に至っては今回が初披露でもあります(ちなみに唯一外された「As Soon As The Good Times Roll」は、彼らのキャリアで一度もライヴ演奏された事がありません)。
しかも、単なるアルバム再現ではなく、思いっきり新鮮。オープニングの「Coming Home」からしてバラード調から急加速するアレンジになっていますし、各曲もショウの要所に分散。他アルバムの代表曲も交えつつ、ショウ全体を『LOVE AT FIRST STING』カラーに染めているのです。
前回来日から早くも8年が経ち、来日の噂も聞こえてこないSCORPIONS。もしかしたら日本では体験できないかも知れない『LOVE AT FIRST STING』40周年ツアーを満喫できる映像傑作です。アルバム再現ともひと味違う新たなコンセプトのフルショウ、どうぞ特等席から存分にご堪能ください。
★「2024年4月28日ラスベガス公演」の絶景オーディエンス・ショット。アリーナ客の遙か頭上を素通りしてステージを直視できる絶景映像で、ステージの隅から隅まで観たいところ見放題。スクリーンまで捉えた遠景も美しければ、メンバーのドアップも超美麗で、サウンドまでウルトラ・クリア。『LOVE AT FIRST STING』40周年ツアーの特別セットを特等席から満喫できます。