ところが今回の音源はそうした箇所が一切なく、正にリリースに向けての手が加えられる前の状態であることを実感してもらえるはず。その比較に『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND NIMBUS SUPERCUT』CDは打ってつけ。今回のバージョンは音が文字通り自然に響き渡る感じで、特に「She's Leaving Home」や「Within Without You」などは優しく包み込まれるような聞き心地が圧巻。とはいえ現行CDのリマスターなどは「A Day In The Life」のオーケストラの迫力をマシマシにさせていますし、ニンバスの優等生的なクリアネスも素晴らしい。
SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND: FLAT TRANSFER(1CD) (39:31)
1. Sgt. Pepper's Lonely Heart's Club Band
2. With A Little Help From My Friends
3. Lucy In The Sky With Diamonds
4. Getting Better
5. Fixing A Hole
6. She's Leaving Home
7. Being For The Benefit Of Mr. Kite
8. Within Without You
9. When I'm Sixty-Four
10. Lovely Rita
11. Good Morning, Good Morning
12. Sgt. Pepper's Lonely Heart's Club Band (Reprise)
13. A Day In The Life
ザ・ビートルズ『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band : Flat Transfer』美品
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名盤『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』はリリースされる前から制作した側としても自信を持って世に出せると確信するほどであったことから、レコーディングに多大な貢献を果たしたエンジニアのジェフ・エメリックがアルバム・リリースの最終段階であるカッティング(マスタリング)の段階において、カッティング部署にマスターを渡す際に「フラットにカッティングされたし」と但し書きを付けたと自身の著書で証言していました。
これは「他の部署への口出し」と受け取られてひと悶着起きてしまうのですが、既にCDの時代よりも前からマスタリングによってアルバムの仕上がりが左右されていたことを物語る典型的なエピソードだったのです。エメリックは1967年の段階で既に「フラット・トランスファー」の重要性に気付いていた。確かにジミヘンも『ELECTRIC LADYLAND』が「カッティングでアルバムが台無しになってしまった」といった発言を残しており、お役所仕事でアルバムのカッティングを済ませる対応がある種の障壁となっていたほど。その点『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』(以下“サージェント”と称します)に関してはエメリックの勇敢な行為や1967年には既に大きなステイタスを獲得していた「天下のビートルズ」という印籠もあって満足のいく形でカッティングが行われました。
その後も本アルバムは様々な形でリリースされてきましたが、それらは大なり小なりカッティングあるいはマスタリングが施された上のもの。そうなると『サージェント』のフラット・トランスファーな状態を聞いてみたくなるのがマニアの気持ちではないでしょうか。現在さまざまなアーティストのアルバムのフラット・トランスファーな状態がデラックス・エディションなどにおいてDVDやブルーレイ・オーディオなどの容量を活かした形で収録されるようになってきました。
エメリックがカッティング部署に但し書きを送りつけていた時代からは隔世の感が。ところがビートルズに関してはこの辺の価値観に疎いところがあり、デラックスのブルーレイ・オーディオに収録されるのは最新テクノロジーの新ミックスだけでオリジナル・アルバムのフラット・トランスファーの収録は未だに実現していない。この辺りは何とも歯がゆいところ。
マニアであればビートルズのアルバムありのままの状態を垣間見たくなるのは当然かと。そんなマニアの見果てぬ夢を叶えてくれるのが今回の正真正銘フラット・トランスファーなバージョン。どういうことか申しますと、ヨーロッパ各国のリリースに向けて送られるLPカッティング用38cm/sオープンリールマスターから文字通りフラットな状態でトランスファーされた音源をマニアが入手。その自然な肌触りは一聴して解るほどなのですが、例えば波形で見比べてみれば違いは一目瞭然。現行のリマスターCDはおろか、あのニンバス盤ですらリリースに際してのカッティングで音が大なり小なり平滑化されており、単なる音質の違いだけでなく録音の状態にも手が加えられている。
ところが今回の音源はそうした箇所が一切なく、正にリリースに向けての手が加えられる前の状態であることを実感してもらえるはず。その比較に『SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND NIMBUS SUPERCUT』CDは打ってつけ。今回のバージョンは音が文字通り自然に響き渡る感じで、特に「She's Leaving Home」や「Within Without You」などは優しく包み込まれるような聞き心地が圧巻。とはいえ現行CDのリマスターなどは「A Day In The Life」のオーケストラの迫力をマシマシにさせていますし、ニンバスの優等生的なクリアネスも素晴らしい。
ですが、やはりアルバムのマスターテープありのままな状態を再現してくれるフラット・トランスファーは別格 例えば「Getting Better」のイントロが鳴っている最中に左側からヒスノイズが聞こえますが、これも現行CDやニンバスといった「完成品」においては目立たくなるような処理が施されており、そこも包み隠さず聞こえてくるのがまたフラット・トランスファーの醍醐味。
これぞ誰もが夢見た『サージェント』ありのままの姿を手軽に楽しめてしまう衝撃のリリース。イコライズやコンプレッサーといった手が加えられていない掛け値なしのフラット・トランスファーを是非じっくりとお楽しみください。 欧州向けLPカッティング用38cm/sオープンリールマスターから一度コピーした1st Genリールよりデジタル化 A面/B面のテープチェンジ箇所の結合以外は一切未編集のフラットトランスファー音源! オリジナルソースを活かして音圧一切上げてません!ニンバス盤より低音域のレンジが広く素晴らしい音です。
SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND: FLAT TRANSFER(1CD) (39:31)
1. Sgt. Pepper's Lonely Heart's Club Band
2. With A Little Help From My Friends
3. Lucy In The Sky With Diamonds
4. Getting Better
5. Fixing A Hole
6. She's Leaving Home
7. Being For The Benefit Of Mr. Kite
8. Within Without You
9. When I'm Sixty-Four
10. Lovely Rita
11. Good Morning, Good Morning
12. Sgt. Pepper's Lonely Heart's Club Band (Reprise)
13. A Day In The Life
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