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図録本聖地チベット至宝後期密教美術タンカ仏像秘仏歓喜仏ヤブユムカーラチャクラ父母仏立像ヤマーンタカ蓮曼荼羅ターラー密教法具仏像写真

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商品説明

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図録本 聖地チベット展 ポタラ宮と天空の至宝 展覧会限定出版
TIBET Treasures from the Roof of the World


2009年
監修:曽布川寛(京都大学人文科学研究所教授)
   臺信祐爾(九州国立博物館)
236ページ
30x22.5x2cm
(作品リスト 日本語/英語)

※完売・絶版

 聖地チベットの成立から、仏像・仏画・秘仏・密教法具などの後期密教美術、中国歴代王朝との交流を示す中国陶磁器、チベット医学や楽器、舞楽の衣装などを網羅して展観した展覧会図録本。

 表紙にはチベット密教彫刻の最高傑作「カーラチャクラ父母仏立像」と明代永楽期(1403~1424年)に明朝宮廷工房で作られチベットへ贈られた刺繍「グヒヤサマージャ坐像タンカ」を使っています。折り込み部分には十一面千手千眼観音菩薩立像とカーラチャクラマンダラ・タンカが見られます。

 展覧会にあわせた5部構成で、出品作品123件うち国家一級文物(日本の国宝に相当)36件の鮮明な写真と詳細な各個解説、チベットの歴史と芸術に関する日本およびチベット人研究者による論文6本、各章の扉解説、出品いただいたチベット自治区内の4寺院紹介コラム、年表、地図そして日本語・中国語・欧文による厳選した参考文献約300件を掲載。

日本の仏教では象頭歓喜天・聖天像はあるものの、見ることのない父母仏・歓喜仏(ヤブユム)の画像と、その詳細な解説を多数収録。現地では通常布で隠されており、高度な修行を積んだ高僧しか全体を目にすることができない父母仏像の全体が公開されたもので、高僧の頭蓋骨で作られた髑髏盃(カパーラ)を始めとする密教法具、秘密集会タントラ、無上瑜伽タントラに使用されるタンカ、曼荼羅、強力な調伏(呪殺)の本尊とされ、多くの人々を呪殺することに使われた像など、日本にはほとんど伝わらなかったとされる後期密教美術にせまります。

 フルカラーの作品図版に加えて、解説・論考が充実した情報満載の本書は、本展覧会だけでなく、チベット文化文物を知るためのガイドブックとしても使える歴史に残る大変貴重な資料本です。


【展覧会サイトより】
 このたび世界的に大きな注目を浴びているものの、まだわが国ではあまりなじみのないチベット文化を総合的に紹介する特別展「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝」を開催いたします。わが国初公開となるチベット自治区および河北省承徳にある世界文化遺産に登録された宮殿、寺院や博物館などからの名品多数が皆様をお迎えします。
 平均標高4000mを越え、ヒマラヤ、クンルン、カラコルムなどの山脈に囲まれたチベット高原は、世界で最も高いところにある広大な地域(東西2000km、南北1200km、約250万キロ平方メートル、日本の約6倍)です。その厳しい自然条件にもかかわらず、古くからチベット族は農業と牧畜に従事しながら、ツァンパ、ヤクの肉とチベット茶を常食する生活を送ってきました。こうした生活習慣や言語を共有し、チベット仏教や土着のボン教/ポン教を信仰するチベット族が暮らすチベット文化圏は、現在のチベット自治区だけではなく、青海省、四川省、雲南省などにも広がっています。また8世紀後半には、唐・ウイグル・アラブという強大な帝国に匹敵するほどの国力を示したこともありました。
 9世紀初め、最澄や空海によって中国から漢訳経典や図像とともにわが国に伝えられた密教(インド中期密教にもとづく天台宗や真言宗など)とは異なり、10~11世紀頃再び仏教を受け入れたチベットにはインド後期密教からの強い影響が顕著です。その結果、多くの学僧たちが密教の体系化をはかり、個々人の理解の程度に応じて悟りの境地へ向けた修行が行われるようになりました。そして必要不可欠な存在となった仏像や仏画において、チベットの仏達は独特の姿形をした尊格として立ち現れます。わが国の仏教図像、密教図像との違いをぜひ自分の目でご覧下さい。


【目次より】
仏教の聖地チベットの歴史と芸術 曽布川寛
ポタラ宮とその秘宝 ポタラ宮管理処
チベット仏教文化の中の密教 日本密教とチベット密教との比較を通じて 頼富本宏

図版
序章 吐蕃王国のチベット統一
コラム1 河口慧海と多田等観 チベットで学び、旅した二人の日本人僧 酒井昌一郎
第1章 仏教文化の受容と発展
コラム2 ミンドゥリン寺 臺信祐爾
1 仏教
2 経典
3 祖師
第2章 チベット密教の精華
コラム3 サキャ寺 曽布川寛
1 秘仏の世界
2 聖域の法具と荘厳具
第3章 元・明・清との往来
コラム4 ペンコルチューデ 曽布川寛
1 元
2 明
3 清
第4章 チベットの暮らし
コラム5 外八廟の魅 頼富本宏
1 楽舞
2 楽器
3 服飾
4 医学
関連地図
チベット軸装仏画(タンカ)の制作手順 小野田俊蔵
チベットの服飾と演劇 古田真一 
チベットの彫刻をめぐって 臺信祐爾
作品解説
年表
参考文献
出品リスト
ほか


序章 吐蕃王国のチベット統一
チベット高原を統一したのはソンツェンガンポ王(581~649年)であり、ネパールからティツン、中国からは文成公主という二人の妃を迎えたため、チベットに仏教が広まる端緒となった。その後、吐蕃王国は、8世紀後半のティソンデツェン王(742~797年)治下にその最盛期を迎え、西のアラブ、北のウイグル、東の唐とならぶ一大強国となり中央アジアにその覇をとなえ、唐の都・長安にも攻め入るほどの国力を誇った。

主な作品
ソンツェンガンポ坐像[国家一級文物]
チベット・14世紀・総高46.5cm・ポタラ宮
ソンツェンガンポは、チベットを最初に統一に導いた王であり、ネパールと唐から妃を迎えたことから、インド仏教と中国仏教がチベットにもたらされるようになった。大きな座布団に坐り、連珠文で囲まれた龍文が繰り返される大きな襟の折り返し付きで広袖の長衣をまとい、帯をきつく締めている。ターバンを巻き付けた様な頭部飾上面には阿弥陀如来の頭部が表現されており、ソンツェンガンポ王が、阿弥陀の化身である観音菩薩の生まれ変わりであることを示している。ソンツェンガンポ像の多くは、塑造(そぞう)で、二人の妃と大臣を伴って表現され、なかでもポタラ宮やジョカンの例がよく知られている。この像のような金属製の像は珍しい。

魔女仰臥図
チベット・20世紀・77.5×152.5cm・ノルブリンカ
最初のチベット統一王朝を開いたソンツェンガンポ王は、中国から文成公主を、ネパールからティツン王女を迎え、中国仏教とインド仏教がチベットへもたらされる契機となった。文成公主の占いによれば、チベットの地勢は、災いをもたらす手下多数を従えた大きな魔女の姿に似ていることが分かった。魔女を無力化するため、その両手両足の関節にあたるチベット高原各地に12の寺院が建てられ、その動きを封じることに成功した。そして最後にその心臓にあたる湖を埋めて現在のラサの地にチョカン(大昭)寺を建立し、チベットは仏教国となったのである。

第一章 仏教文化の受容と発展
二人の王妃のチベットへの輿入いれを契機として、インドと中国から仏像や経典がチベットにもたらされた。またパドマサンバヴァを初めとするインド人の密教行者がチベットにおもむき、チベットの土着のボン教の神々を手なずけたとされるのも仏教伝来期のことである。
この章では、仏教がチベットに伝えられた初期の段階から後伝仏教期にいたる間、中国、東北インド、カシミールやネパールからチベットにもたらされたさまざまな仏像、経典やインド出身の高僧や密教行者、そして彼らに学んだチベット人などの祖師を取り上げる。

主な作品
弥勒菩薩立像[国家一級文物]
東北インド・パーラ時代・11~12世紀・総高160.0cm・ポタラ宮
少し左足に体重をかけて立つこの仏像は、風に舞う条帛とともに優美な体の動き(三曲法)を見せる。化仏のついた宝冠をかぶり、右手を胸前に、腰前の左手で水瓶付の蓮茎を握っている。下半身を覆うドーティには銀と銅による繊細な象嵌模様が施されるとともに、トルコ石や貴石をはめ込んでいるところから、チベット人パトロンかチベット寺院からの注文で作られた可能性が指摘されている。
本像はチベットに伝えられたパーラ時代のインド彫刻の中でも最も美しいものの一つである。通常はポタラ宮で、錦の衣をまとった状態で安置されているため、仏像としての美しさを鑑賞するまたとない機会である。

ダマルパ坐像
チベット・16世紀前半・総高105.0cm・ミンドゥリン寺
少し口を開け、大きく眼を見開き正面を見つめるこの人物は、薄い銅版をたたき出して整形した部品を組み合わせたもので、首下部には胴体に頭部を留めるための鋲(びょう)が認められる。右手を上方に振り上げ、左手を胸前に置き、右膝を持ち上げた輪王坐の姿勢で蓮台に坐しており、各所に貴石や珊瑚がはめ込まれている。眉、眼、唇、髭などには細かい彩色が施されるなど、ほぼ等身大のこの肖像彫刻は、インド人大成就者ダマルパの姿を生き生きと映し出しており、チベット彫刻史上最も優れたものの一つといえる。
サキャ派の伝統に連なる、現存する持金剛仏以下計21体のなかから、この展覧会には計5体が出品される。

ミラレパ坐像
チベット・16~17世紀・総高16.5cm・ポタラ宮
チベットで一番有名なヨガ行者で詩人でもあるミラレパ(1040~1123年)は、苦行の激しさを示すように肋骨が浮き出て見えるほど痩せた姿で、瞑想に耽ける人が用いるというレイヨウの毛皮の上に坐っている。大訳経官マルパ(1012~1096年)の一番弟子でカギュ派の隆盛に貢献したが、若い頃、黒魔術を利用して、財産、家、土地をだまし取った親戚に復讐したという。その後、深く反省し、師マルパから与えられた6年間にわたる無理難題を果たしたことによって、悪行から清められ、ついに悟りを開いたという。
左膝を折って坐り、立てた右膝に右肘をつき、右耳に手を当てながら、霊感の声を聞き、仏法の歌を歌い、聴く者にチベット土着の言葉による詩吟の美しさを語ったという。また、イラクサの葉だけを食べ続けたため、体が緑色になったと伝える。

テンギュル
藍紙金書・清・18世紀・27.0×72.3cm(経典347枚)・ポタラ宮
チベット大蔵経は、カンギュルとテンギュルに二分される。カンギュルが「仏が語った部分」を指すのに対し、テンギュルは「論疏部分」を意味し、仏弟子と後世の仏教学者が経典について記した論述を集めたものである。チベット大蔵経には多くの版本があり、テンギュルの分類方法や収録された著作にも出入りがある。このテンギュルは、ダライラマ8世(1758~1804年)の時期に遡るもので、書写にあたって、金、銀、銅、鉄、トルコ石、紅珊瑚、真珠など7種類の原料をすりつぶしたものでを用いた。

第二章 チベット密教の精華
 9世紀中頃のランダルマ王暗殺を契機とする仏教迫害の時期を経て、10~11世紀頃よりチベットは仏教をふたたび受け入れた。破仏以前の国家仏教的な受け入れ方と異なり、後伝仏教は、地方豪族などとの結びつきを深めながら世俗的な力もあわせて培(つちか)っていった。ここでは、ポタラ宮、ノルブリンカ、チベット博物館を中心とするチベット自治区内の寺院や博物館で大切に守られてきた珠玉の作品群を通して、チベット密教美術独特の表現を見せる各種の仏像や仏画、経典類、密教法具、儀礼用楽器やチャムと呼ばれる密教舞踊会に用いられる仮面や衣装を紹介する。
主な作品
釈迦牟尼仏及仏伝図 釈迦如来坐像タンカ
チベット・14世紀・70.0×59.0cm・チベット博物館
このタンカは、マーラの軍勢に勝利する、金剛座に坐す宝冠釈迦像あるいは触地印のヴァジュラサナ菩薩像を本尊とするもので、ボードガヤにおける仏の成道(じょうどう)のありさまを描いている。悟るプロセスの一部として仏が獲得した五智は、画面上方に描かれたボードガヤの大菩提寺(だいぼだいじ)に坐す仏五体によって象徴されている。このタンカに先行する作品として、マーラの軍勢に邪魔されながらも釈迦が成道に成功する場面や仏伝を扱う、インド・パーラ朝に作られた大型の石板浮き彫りや、ボードガヤとナーランダ付近で多数発見されている小型の石製奉納タブレットが挙げられる。これらが信心深い巡礼者やよそからやってくる優れた芸術家によって、チベットまでもたらされたのである。こうした図像に基づいてネパールのネワール人の画家が描いた作品とみなされる。

カーラチャクラ立像[国家一級文物]カーラチャクラ父母仏立像
チベット・14世紀前半・総高59.5cm・シャル寺
後期密教において、チャクラサンヴァラ、ヘーヴァジュラ、ヴァジュラバイラヴァ、カーラチャクラなどのへールカと呼ばれる仏(忿怒尊)が登場する。これらの仏たちは多くの顔と腕を持ち、明妃と交わり、しかも人々を恐れさせるような外見をしている。
仏の4つの顔にはそれぞれ3つの眼があり、24本の腕には金剛杵、鈴、斧、弓、矢、索などが見られ、妃ヴィシュヴァマーターを抱いた姿に現される。この仏の名前が、サンスクリット語で時間(カーラ)と輪(チャクラ)を意味することからわかるように、時間の流れを象徴する尊格である。この仏を中心としたマンダラを扱う経典『カーラチャクラ・タントラ』は、インドの天文学や暦についても詳しく触れている。絵画で表現される場合、仏の身色は青黒色である。

不動明王像[国家一級文物]不動明王像タンカ
綴織・元・13世紀・87.0×57.0・チベット博物館
右手で握った長剣を頭上に振り上げ、左手で索をもつ青色の不動明王像で、阿?如来(あしゅくにょらい)の化仏をいただいている。体には蛇のような龍がまつわりつき、火焔身光を負っている。マーラが戦争、飢餓、疫病によって世界を脅かした時に、釈迦が不動明王を呼び、右膝を地面につけた明王は天空の悪魔を打ち破り、次いで左膝を地面につけてこの世の悪魔を征服したという。画面上部には五仏と観音、不動明王などの真言を写したサンスクリットの頌詞があり、最下部のチベット語の銘文からサキャ派第3代座主に捧げられたものとわかる。
タンカは、礼拝時以外、写真に見られるように上方に巻きあげた布で覆われている。
元代以降発達した?絲技法は、わが国の綴織にあたり、精緻な表現が可能で、肉体表現などから見てネパール画派からの影響を受けたことが明らかである。

白傘蓋仏母立像[国家一級文物]
チベット・18世紀・総高57.0cm・ノルブリンカ
国土と人民を種々の厄災から護る『白傘蓋仏頂陀羅尼』を表現した女神で、千面千手千足、三面六臂あるいは八臂、一面二臂像の三種類がある。理想化された容姿で、愛と慈悲の性格を現す。悪魔の支配者、戦士や半獣半人といった世界中の邪悪な存在が扇状に広がった足で踏みつけられて、もがき狂う肉体の大群となって横たわっている。右手には輪宝、左手には矢など多くの持物をとりながら、リボン多数をつけた防護のための白い傘がついた宝幢の柄をもっている。特にゲルク派で人気のある女尊である。

蓮マンダラ[国家一級文物]
15世紀・開いた状態:高43.0cm/閉じた状態:57.0cm・ポタラ宮
明妃を抱く姿に表現されたサンヴァラは、蓮華花弁の中心に坐している。八葉の蓮弁の内外には、仏像などが配されている。このマンダラは、頂部の部品を取り外すと、蓮花が開花する精巧な作りで、複雑な金線細工の蓮華茎で支えられている。台座の「大明永楽年施」という銘文から、明代宮廷工房で製作されて永楽帝からチベットへ贈られたことがわかる。もととなったインド・パーラ朝(8~11世紀)の類品に比べ、より装飾的でさらに高い芸術的完成度を見せている。

カパーラ[国家一級文物]
チベット・19世紀・総高25.5cm・チベット博物館
カパーラは、高僧大徳の遺志にもとづきその頭蓋骨を加工して作られる法具で、無上瑜伽タントラで行う灌頂儀式に用いられる。頭蓋骨を加工した碗の外側には、日、月、ホラ貝とチベット文字による六字真言が浅く彫りこまれている。碗の蓋は楕円形を呈しており、蓮弁、唐草文と八吉祥文が刻まれ、縁にはトルコ石と宝石が貼り付けられ、取手は金剛杵の形をしている。三角形の台上部には人頭つきの支えが立ち上がり、全面に透かし彫りの葉文が施されている。ともに金で作られ、類品中でも特に優れた作域を示す。大学僧の頭蓋骨で、東チベット・カムドにある僧院の僧侶からダライラマに捧げられたもの。

夾彩宝塔
清・18~19世紀・高44.0cm・承徳避暑山荘博物館
チベット仏教文化圏では、上から水甁、宝傘蓋、十三天を象徴する相輪部、下すぼまりの伏鉢部、蓮弁、須弥壇、四角い基壇から構成される伏鉢式仏塔と呼ばれる、仏塔が多数造られた。本作品も、同様の形態で作られ、伏鉢部内側に礼拝用の仏像を収めるよう工夫されていた。
明代以降成熟の度合いを深め、清代乾隆帝の頃盛んに作られた彩による陶磁器の作品。一旦高い温度で透明釉を掛けて焼成した陶器の上から、あらためて赤、緑、紫、黄、青などの色釉で文様を描き低温度で再度焼成して完成させる技法で、わが国では赤絵や色絵として親しまれている。

チャム装束〔チティパティ〕
チベット・近代・180.0cm・ポタラ宮
ツャムは、チベット仏教で行われる僧侶による仮面舞踊会で、祈祷呪術を伴う密教儀礼といえるため、伝法灌頂を受けていない人物は参加できないという。チベットにおける初演は、8世紀のインド人密教行者パドマサンバヴァ(蓮華生)が、チベット最初の寺院サムイェ(桑耶寺)の地鎮祭と落慶式で演じたものである。獣の仮面をつけることや独特の楽器の使用に、土着の宗教ボン教からの影響がうかがえる。ドクロ面をかぶり、骸骨を描いた衣装をまとったチティパティは、鳥葬場の主とされ、ツャム開始にあわせて夫婦二人で登場し、忿怒尊や眷属の出入り口に門番のように立つ。仮面は、仏師によって制作され、舞踊会以外は堂内の柱の最上部に掛けた状態で保存される。

第三章 元・明・清との往来
チンギス=ハーンの没後、1239年オゴタイの息子コデンはチベットに侵攻した。その後1247年にサキャ派の高僧サキャパンディタは、モンゴルの招請を受け入れて甥のパクパとともにコデンと会見し、チベットがモンゴル皇帝に帰属することを認めるとともにハーンの代理としてチベット支配をまかせられた。それを契機としてチベット仏教はモンゴル帝国と結びつき、皇帝はチベット仏教の指導者を国師・帝師に任命し、檀越(だんおつ)(パトロン)として物質的援助を行うという関係が成立した。清代にも同様な関係が成立した。そうした状況を示す作品をこの章では取り扱う。

主な作品
パクパ坐像
元・13~14世紀・総高55.7cm・ポタラ宮
剃髪し、衣をまとったパクパ(1235~1280年)は、胸前の両手で印を結び、正面を見つめている。挙身光の周囲を飾る金の帯をはじめ各所にトルコ石、真珠や貴石をはめ込んで装飾している。椅子型の台の上に玉座があり、玉座の正面には、太湖石を思わせる穴の開いた岩の周りに子供4人が配されている。
パクパは、サキャ派第5世の祖師で、宗教家・政治家・学僧でもある。1252年夏にフビライハンと会って以降、元の皇室との関係を深め、上師、国師、総制院事を歴任し、帝師となった。その間大元ウルスが使用するさまざまな言葉を表記するために、縦書きの表音文字パクパ文字を作り出した。

大元帝師統領諸国僧尼中興釈教之印[国家一級文物]
元・13~14世紀・高8.1cm・縦横各9.6cm・チベット博物館
帝師は、文字通り「皇帝の師」を意味する元朝における僧侶の官職名で、元の世祖皇帝の即位以降、チベット人僧侶から戒を受ける習わしがあったことによる。1295年に、成宗は宝玉製の五方仏冠(ごほうぶっかん)とともに双龍が互いに体をからませているこの白玉印を下賜したことが知られている。印文には「大元帝師統領諸国僧尼中興釈教之印」が表音文字であるパクパ文字で彫られている。

青花高足碗[国家一級文物]
明・宣徳(1426~1435年)・高11.0cm・チベット博物館
口縁部はやや外側に反り、胴部は湾曲して底はすぼまり、高い脚部によって支えられている。胴部には蓮弁文、蓮花唐草文と八吉祥文(法輪、法螺、幡、傘、蓮花、瓶、双魚、結)がコバルトを使用した染め付け(中国語で青花)技法で描かれている。内部にはチベット文字で「白日平安、夜晩平安、中午平安、日夜平安(平穏な一日、平穏な夜、平穏な昼間と平穏な毎日でありますように)」を意味する銘文が記されている。高台内底に2行にわたって「宣徳年制」と記された宣徳期の景徳鎮官窯の製品で、優れたできばえを示す。

第四章 チベットのくらし
 この章では、装身具、楽器や、古くよりインド、中国及びギリシャの医学思想や医療技術に影響を受けてきたといわれるチベット医学の世界を通してチベット密教文化以外の民俗を紹介する。膨大な医学的知識は、一組80幅のタンカの中で約4900もの小図によってわかりやすく図解されている。
主な作品
四部医典タンカ・人体骨格図
20世紀・77.0×64.3cm・チベット博物館
チベットには、古くからインド、中国、そして西方からはギリシャの医学思想や医療技術が伝えられたといわれ、なかでもインドのアーユルヴェーダ系からの影響が強いとされている。8世紀中頃、ユトク・ニンマ・ヨテンゴンポが、チベット医学の聖典『四部医典』を編纂し、その後17世紀には現在のような156章に整備された。
この『四部医典』には、人体の解剖学的構造や生理機能、病気の病因・病理・症状、診断方法や治療原則、薬物の種類・用法や医療者の道徳と心得などが具体的に記されているが、薬師如来を本尊とする信仰体系として捉えることもできる。これらの内容はタンカ一組80幅にまとめられ、全部で約4900もの小図が描かれている。
ほか

【出品リストより一部紹介】制作年代、所蔵先、英文掲載
ソンツェンガンポ坐像 ポタラ宮
ガルトンヅン立像 ポタラ宮
魔女仰臥図 ノルブリンカ
釈迦如来坐像 ポタラ宮
蓮マンダラ ポタラ宮
ボードガヤー大塔模型 ポタラ宮
金剛宝座如来坐像タンカ チベット博物館
釈迦如来坐像  ポタラ宮
釈迦如来立像  ポタラ宮
釈迦如来立像 チベット博物館
ローカナータ立像 チベット博物館
水晶仏塔 チベット博物館
釈迦如来坐像タンカ チベット博物館
梵文『八千頌般若波羅蜜多経』 ロカ地区博物館
梵文『八千頌般若波羅蜜多経』 チベット博物館
『八頌般若波羅蜜多経』 ペンコルチューデ寺
カーラチャクラ・タントラ チベット博物館
カンギュル サキャ寺
テンギュル ポタラ宮
四部医典 チベット博物館
パドマサンバヴァ坐像 チベット博物館
ナイラートミヤー坐像 ミンドゥリン寺
ヴィルーパ坐像  ミンドゥリン寺
ダマルパ坐像  ミンドゥリン寺
アヴァドゥーティパ坐像 ミンドゥリン寺
タクパギャルッエン坐像 ミンドゥリン寺
アティーシャ坐像 ノルブリンカ
ミラレパ坐像 ポタラ宮
マチク・ラプドゥンマ坐像タンカ ポタラ宮
ツォンカパ坐像 ノルブリンカ
ダライラマ1世坐像 ポタラ宮
 チベット密教の精華
金剛界五仏坐像 シャル寺
不空成就如来坐像 チベット博物館
十一面観音立像
薬師マンダラ ノルブリンカ
六臂観音菩薩坐像 ポタラ宮
四臂観音坐像タンカ ポタラ宮
十一面千手千眼観音菩薩立像 ノルブリンカ
文殊菩薩坐像 チベット博物館
菩薩立像幡 ロカ地区博物館
チャクラサンヴァラ父母仏立像タンカ ロカ地区博物館
カーラチャクラ父母仏立像 シャル寺
グヒヤサマージャ坐像タンカ ポタラ宮
ヘーヴァジュラ父母仏立像 承徳市文物局
ヤマーンタカ立像 ノルブリンカ (ヴァジュラバイラヴァ像)
ヤマーンタカ父母仏立像 承徳市文物局
ヴァジュラキーラ立像タンカ サキャ寺
財神立像
不動明王立像タンカ チベット博物館
マハーカーラ立像 サキャ寺
ヤマ立像 ポタラ宮
ペルデンラモ騎騾像 チベット博物館
マーリーチー騎猪像 ポタラ宮
緑ターラー坐像 チベット博物館
緑ターラー立像 ノルブリンカ
白ターラー坐像
金剛亥母立像タンカ チベット博物館
白傘蓋仏母立像 ノルブリンカ
ダーキニー立像 ノルブリンカ
カーラチャクラマンダラ・タンカ ノルブリンカ
蓮マンダラ ポタラ宮
ツァツァ型(パドマサンパヴア) 以下所蔵先略
金剛薩埔坐像ツァツァ
十一面観音坐像ツァツァ
ヤマーンタカ立像ツァツァ
転法輪印如来坐像ツァツァ
仏塔ツァツァ
タシルンポ寺境内図
造像量度図
九鈷金剛杵 金剛鈴 ポタラ宮
金剛闕
獣頭金剛闕
カトヴァーンガ
カパーラ
法輪
マニ車
マニ輪筒
マニ輪筒
カダ厶塔
カダ厶塔
八大仏塔の一
須弥山マンダラ
仏龕
ガウ(携帯用仏龕)
仏堂梁簾
権戚棒
燭台
多穆壺
香炉
沐浴瓶
ドゥンカル
カンリン
元・明・清との往来
パクパ坐像
パクパ・画伝タンカ
大元帝師統領諸国僧尼中興釈教之印
サンギェペル帝師印
灌頂国師之印
大慈法王坐像
明宣徳封誥
青花高足碗
青花僧帽壺
白磁随文高足碗
夾彩宝塔
仏龕
八吉祥
チベットの暮らし
チャム面(マハーカーラ)
チャム面(ヤマあるいはヤマーンタカ)
チャム装束(忿怒尊)
チャム装束(チティパティ)
アチェラモ装束
カーヌーン(竪琴)
ドゥンチェン
ドゥンチェン架
胸飾
耳飾
真珠冠
四部医典タンカ樹木比喩図
四部医典タンカ・チベット医師マンダラ図
四部医典タンカ中毒関連図
四部医典タンカ人体骨格図
四部医典タンカ四部医典継承図


★状態★
2009年の古い本です。
外観は通常保管によるスレ程度、
カラー写真図版良好、目立った書込み・線引無し、
問題なくお読みいただけると思います。(見落としはご容赦ください)

<絶版・入手困難本>
古本・中古品にご理解のある方、この機会にぜひ宜しくお願いいたします。


★お取引について★
■商品が到着しましたら、必ず「受取連絡」のお手続きをお願い申し上げます。
■中古品です。それなりの使用感がございます。
モニタのバックライトの作用により、写真画像は実際よりきれいに見えがちです。
■絶版・廃盤、一般の書店で販売されない限定販売、
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取引ナビにて別途ご依頼ください。
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■かんたん決済支払期限が切れた場合、連絡が取れない場合、
落札者都合にてキャンセルいたします。
■土・日・祝日は、取引ナビでの応答・発送をお休みしております。
他に連絡・発送のできない日は自己紹介欄に記載しております。
■万一、商品やお取引に問題があった場合は、いきなり評価ではなく、
取引ナビにてご連絡ください。
誠実に対応いたしますので、ご安心いただけますと幸いです。

■上記の点をご了承頂ける方のみ、
ご入札くださいますようお願い申し上げます。

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以下は公式ページより選択の目安より転載します。

新品、未使用…未開封の新品、または購入から時間がたっていない一度も使用していない商品
未使用に近い…中古ではあるが数回しか使用しておらず、傷や汚れがない
目立った傷や汚れなし…中古品。よく見ないとわからないレベルの傷や汚れがある
やや傷や汚れあり…中古とわかるレベルの傷や汚れがある
傷や汚れあり…中古品。ひとめでわかるレベルの大きな傷や汚れがある
全体的に状態が悪い…中古品。大きな傷や汚れや、使用に支障が出るレベルで不具合がある。ジャンク品など。

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