☆特別保存刀剣☆（京初代・帆掛丹波）丹波守吉道の貴重・豪壮この上ない傑作脇指
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刃長 一尺四寸四分（43.5） 元重 二分四厘（0.72）
反り 四分三厘（1.4） 先重 一分八厘（0.55）
元幅 一寸三厘（3.13） 鉾長 一寸四分八厘（4.5）
先幅 七分九厘（2.4） 茎長 四寸四分五厘（13.5）
目釘穴 二個（生） 金着一重ハバキ
☆鎬造り庵棟、身幅広く重ね厚め。中反り付く元先の幅差が少ない慶長新刀姿。地鉄は明るく板目肌が細かく詰んだ精美な鍛えに地沸微塵に厚く付き、地景混じる。切先伸びる。
刃文は大互の目乱れ、足太く入り、匂深く沸よく付き、簾刃風の砂流しを交え、地刃共に明るく冴える。直ぐ焼き出しあり。帽子小互の目風に焼き詰め。茎生ぶで先細まり入山形、鑢目大筋違。指表中程棟寄り目釘穴横に行書体で独特の帆掛け五字銘。上々作、良業物。
丹波守吉道（京初代）は美濃兼道の三男で兄に伊賀守金道、和泉守金道、弟に越中守正俊がいる。永禄年間に父と共に上京寛永十一年頃まで鍛刀し、三品派の名を大いに高めた。文禄四年丹波守受領。
初代は一名帆掛丹波と称せらる。これは「丹」の字が帆の如き型をなしているため。
本作は元先身幅がこの上なく広く、手持ちズッシリとした豪壮な姿で、健全さも最高水準、重要レベルには達しています。湾れ調に互の目が交じり、足入り、焼き頭に湯走り、砂流しが掛かり、それが簾刃状を呈しています。地にも荒めの沸が、広範囲に渡って湯走り状となって、太い地景が平地を縦横無尽に走っています。地刃の沸が強く、相州伝が強調された出来ではあるものの、簾刃状の焼き刃が交じる程度で、後代の技巧的なものとは趣を異にしています。
『刃文の模様取りの中に簾刃の心あり』と評されるように、未だ完全な簾刃ではないところが初代ならではの見所であり、そこに迫力と味わいが感じられます。