COLUMBIAに移籍しての第ニ弾アルバム88年作。様々なディスクガイドにおいて、PRELUDE時代を押し退けて、彼の代表作として紹介されている80年代後半のソウル~ブラック・ミュージック・シーンを代表する名盤中の名盤。大ヒットを記録したダンサー「In Your Eyes」における、PRELUDE期を彷彿とさせつつ、来るニュー・ジャック・スウィング~JAM & LEWIS的なサウンドへの流れも汲んだそのサウンドは圧巻。HUBERT EAVES IIIとの永年のパートナーシップが成せる業か。「Order In The House」「With All My Heart」「Runner」といった同タイプのダンサーでの迫力満点の歌声と、彼の成長を感じさせる名バラード「Curious」での新境地が、見事なバランスで融合している。
N.Y.サウンドの代表的なシンガーとして名を残すD-TRAINことJAMES D-TRAIN WILLIAMS。そのN.Y.サウンドは80年代前半のPRELUDE期における「You're The One For Me」や「Keep On」といったクラシックスとなって、今もフロアーを揺るがすダンス・チューンとして圧倒的な人気を誇るが(この頃の作品はカナダのUNIDISCからCD化されている)、この80年代後半のCOLUMBIA期、86年作と88年作では、彼のシンガーとしての成長や、時代と寄り添い合いながら共存していった、N.Y.サウンドのその後のソウル~ブラック・ミュージック・シーンとの関わりを理解する上で、欠かせない名作でる。 PRELUDE時代同様、HUBERT EAVES IIIと共に創り出すそのサウンドに酔いしれる。
IN YOUR EYES