「1984」新訳版 ◆ジョージ・オーウェル（ハヤカワepi文庫文庫）

ジョージ・オーウェル著、「1984年（Nineteen Eighty-Four）」です。高橋和久による新訳版、ハヤカワepi文庫文庫。状態は、未使用に近く、非常に良好です。送料はクリックポストで198円です（※厚さ2cm以下の文庫本は、合計１㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です）。　 ★内容：　〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。しかし彼は、以前より完璧な屈従を強いる体制に不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと出会ったことを契機に、伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが・・・。解説：トマス・ピンチョン。

　本書は、トマス・モア『ユートピア』、スウィフト『ガリヴァー旅行記』、ザミャーチン『われら』、ハクスリー『すばらしい新世界』などのディストピア（反ユートピア）小説の系譜を引く作品で、全体主義国家によって分割統治された近未来世界の恐怖を描いている。「1984年」という年号については、本書が執筆された1948年の4と8を入れ替えたアナグラム説などがある。これによって、当時の世界情勢そのものへの危惧を暗に示したものとなり、冷戦下の英米で爆発的に売れ、同じ著者の『動物農場』やケストラーの『真昼の暗黒』などとともに反全体主義、反集産主義のバイブルとなった。また政府による監視や検閲や権威主義を批判する西側諸国の反体制派も、好んでこの小説を引用するようになる。「1984年」のような世界を描いた監視管理社会を「オーウェリアン」（Orwellian）と呼ぶ。1998年にランダム・ハウス、モダン・ライブラリーが選んだ「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」、2002年にノルウェー・ブック・クラブ発表の「史上最高の文学100」に選出され、オーウェルは20世紀のイギリス文化における最高の記録保持者とみなされている。

★著者、ジョージ・オーウェル（George Orwell）は1903年、税官吏の子としてイギリス植民地時代のインド、ベンガルで生まれた。本名はエリック・アーサー・ブレア（Eric Arthur Blair）。奨学金でイートン校を卒業。大学に進まずビルマの警察官となる。5年後職を辞しパリで窮乏生活を送る。1929年英国に帰国、教師や書店員をしながら「パリ、ロンドン零落記」や、小説「ビルマの日々」を発表。1936年「ウィガン波止場への道」を著し、スペイン内戦に共和側として参加し負傷。1938年「カタロニア賛歌」発表。第二次世界大戦中、BBCで極東宣伝放送を担当し、スターリン体制を戯画化した「動物農場」を執筆。1949 年、未来小説「1984年」が全体主義的ディストピアの世界を描きベストセラーとなる。その他の作品に、評論集「象を射つ」（1950）、自伝「あの楽しかった日々」（1953）など。1950年、ロンドンにおいて死去（享年46）。

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