キング・クリムゾン / KING CRIMSON ★ CENTRAL PARK 1973 ★ 1973 Live ★【CD+Bonus DVD】
Live at The Central Park, New York, NYC.USA 25th June 1973
Bonus DVD : Central Park 1973 -Remasterd Version-
Direct transfer from the original 16mm film
Pro-Shot Colour NTSC Approx. 11min.
メーカー情報です
アップグレードが繰り返されるクリムゾンの音源中、既発盤のリリースから何故か約20年間もひっそりと放置されていた不思議な音源があるのを御存知でしょうか。しかもそれが特に人気の高い73年の公演で、現存している音源としては73年初回の米国ツアー(6月6日~7月2日)終盤の様子を伝える重要な音源だとしたら?それが本作、73年6月25日のセントラルパーク公演です。 この日のショウは映像収録されていた事でクリムゾン史上でも極めて珍しい公演のひとつとして有名ですが、その全貌を伝える音源は約20年前の1990年代初頭に出ていた既発盤『CENTRAL PARK 1973 (KC-003)』しか存在していませんでした。しかもそんな重要音源であるにも関わらず既発音源は時折ピッチが狂い、収録音の欠落も数箇所で生じているといった按配で、クオリティの面では歯痒さが残っていたのも事実。 しかし今回登場した本作はそこにスポットを当てる事で収録音の全面的な改善と見直しを徹底し、傷付いていた真珠を修復して磨き上げるが如く、73年クリムゾンの演奏の魅力と輝きをより強く惹き出したアップグレード版なのです。 具体的な改善としてはまず何よりも音質。中高域を強調するイコライズが施された事で全体の演奏音が既発の音源よりグッと鮮明に聴こえる様になったうえ、既発盤では目立っていたヒスノイズがかなり緩和されている点も特筆されます。例えばこれはこの日2曲目のインプロ(※トラック7)を聴くと顕著ですが、ベースの和音が階層的に積み上げられてゆく印象的なフレーズがより明瞭な輪郭を伴い、そこに重なってゆく他の楽器の音色が自然な音で耳に届く事に気付くでしょう。これは既発盤で聴いていたものが満天の星空だったとすると、本作ではその散りばめられた星の中に星座の形が発見出来る喜びに似ていると思います。 また「21st Century Schizoid Man」では中間インプロに突入してゆく(※1分31秒付近~41秒付近)テンポアップの様子も、音の粒が既発より明瞭な形で耳に迫ってくるため、そのアゴーギク(演奏速度の緩急法)から元々の楽曲の組み立ての巧妙さが改めて浮き上がっている事に気付かされると思います。同様に、6分18秒付近から入ってくる歌詞3番では、ボーカルラインに掛けられた弱めのエコーが既発音源よりずっと明瞭に聞き取れるので「♪Death Seed..」という歌詞の冒頭からその音の立ち上がりに鳥肌が立つこと請け合いです。
また既発盤ではランダムに狂いが発生していたピッチを正確に調整した事でオリジナル演奏の良さを最大限引き出している事にも注目です。マザーテープから無修正のまま収録された既発盤の収録時間は60分19秒ですが、正確に修正した本作では61分07秒と全体で約1分近くも差があるのです。 例えば「21st Century Schizoid Man」一曲を取っても既発音源のピッチを正確に修正したことでランタイムに11秒近い差が生じています(既発は7:04、本作は7:15)。つまりこの日の演奏がどれだけ不正確なまま20年間も放置されていたのかが一曲聴いただけでも分かると思いますし、これにより更にダイレクトに73年の演奏の凄みが伝わってくるという訳です。 またトラック5のインプロヴィゼーション(※未発表曲「Guts On My Side」の雛型)ではこうしたピッチの修正に加え、既発盤で生じていた致命的な音の欠落も同日演奏のDVD音声から補填することで見事に修復されており(※本作では4分45秒付近~5分04付近がそれに当たります)、ストレス無くオリジナル演奏の魅力を保ったまま聴き通せるのも嬉しいところです。更には「Larks' Tongues In Aspic Part I」でも、既発盤では12分32秒付近に生じていた音の欠落が本作では解消されており、ショウの流れが途切れることなく愉しめるようになっています。
この日のショウは映像収録されていた事でクリムゾン史上でも極めて珍しい公演のひとつとして有名ですが、その全貌を伝える音源は約20年前の1990年代初頭に出ていた既発盤『CENTRAL PARK 1973 (KC-003)』しか存在していませんでした。しかもそんな重要音源であるにも関わらず既発音源は時折ピッチが狂い、収録音の欠落も数箇所で生じているといった按配で、クオリティの面では歯痒さが残っていたのも事実。
しかし今回登場した本作はそこにスポットを当てる事で収録音の全面的な改善と見直しを徹底し、傷付いていた真珠を修復して磨き上げるが如く、73年クリムゾンの演奏の魅力と輝きをより強く惹き出したアップグレード版なのです。
具体的な改善としてはまず何よりも音質。中高域を強調するイコライズが施された事で全体の演奏音が既発の音源よりグッと鮮明に聴こえる様になったうえ、既発盤では目立っていたヒスノイズがかなり緩和されている点も特筆されます。例えばこれはこの日2曲目のインプロ(※トラック7)を聴くと顕著ですが、ベースの和音が階層的に積み上げられてゆく印象的なフレーズがより明瞭な輪郭を伴い、そこに重なってゆく他の楽器の音色が自然な音で耳に届く事に気付くでしょう。これは既発盤で聴いていたものが満天の星空だったとすると、本作ではその散りばめられた星の中に星座の形が発見出来る喜びに似ていると思います。
また「21st Century Schizoid Man」では中間インプロに突入してゆく(※1分31秒付近~41秒付近)テンポアップの様子も、音の粒が既発より明瞭な形で耳に迫ってくるため、そのアゴーギク(演奏速度の緩急法)から元々の楽曲の組み立ての巧妙さが改めて浮き上がっている事に気付かされると思います。同様に、6分18秒付近から入ってくる歌詞3番では、ボーカルラインに掛けられた弱めのエコーが既発音源よりずっと明瞭に聞き取れるので「♪Death Seed..」という歌詞の冒頭からその音の立ち上がりに鳥肌が立つこと請け合いです。
また既発盤ではランダムに狂いが発生していたピッチを正確に調整した事でオリジナル演奏の良さを最大限引き出している事にも注目です。マザーテープから無修正のまま収録された既発盤の収録時間は60分19秒ですが、正確に修正した本作では61分07秒と全体で約1分近くも差があるのです。
例えば「21st Century Schizoid Man」一曲を取っても既発音源のピッチを正確に修正したことでランタイムに11秒近い差が生じています(既発は7:04、本作は7:15)。つまりこの日の演奏がどれだけ不正確なまま20年間も放置されていたのかが一曲聴いただけでも分かると思いますし、これにより更にダイレクトに73年の演奏の凄みが伝わってくるという訳です。 またトラック5のインプロヴィゼーション(※未発表曲「Guts On My Side」の雛型)ではこうしたピッチの修正に加え、既発盤で生じていた致命的な音の欠落も同日演奏のDVD音声から補填することで見事に修復されており(※本作では4分45秒付近~5分04付近がそれに当たります)、ストレス無くオリジナル演奏の魅力を保ったまま聴き通せるのも嬉しいところです。更には「Larks' Tongues In Aspic Part I」でも、既発盤では12分32秒付近に生じていた音の欠落が本作では解消されており、ショウの流れが途切れることなく愉しめるようになっています。
使用されているソース自体は確かに既発盤『CENTRAL PARK』と同一ですが、上記してきた通り本作はそのソースを現在の技術で出来うる限り完璧に修正し、よりダイレクトに当時のクリムゾンの演奏の魅力に迫ることを主眼に置いた仕上がりになっています。無表情だった音がひとつひとつ表情を見せて豊かに鳴り響き、音楽がすぐ近くまでやってくる喜びの中に、クリムゾンの音楽が変化と期待を感じさせるものである事を改めて実感出来るでしょう。20年待っただけの事はあるアップグレード決定盤の誕生です!!
02. Doctor Diamond
03. Larks' Tongues In Aspic, (Part 1)
04. Easy Money
05. Improvisation
06. Exiles
07. Improvisation
08. The Talking Drum
09. Larks' Tongues In Aspic, (Part 2)
10. 21st Century Schizoid Man
またこの映像は、現在では2011年に正規盤『暗黒の世界 / 40周年記念エディション』のDVDサイドにボーナス映像として収録された事で広く知られる様になりましたが、本作最大の特徴はその正規盤ではカットされた冒頭約10秒間に渡っての映像調整用カラーバーをノーカットで含んだ全長版として鑑賞出来る点です。そしてその「全長版としてのリマスター」という意味合いで考えると、これは現時点でベストなクオリティで収録されていると言って良いでしょう。ちなみに撮影は16㎜フィルムで、少なくとも2・3台のカメラで撮影・編集してある事から元々はアメリカかイギリスのテレビ局が何らかの目的で撮影したものと思われます。そしてそんな映像を改めて観ると、やはりインプロ(現行公式盤では「Fragged Dusty Wall Carpet」と新たにタイトリングされています。)の構成に興味が尽きません。というのは、この日のショウは恐らく時間枠が1時間と決められていたショートプログラムとなっており、このインプロも他日とは違ってショートバージョンとなっている為です。73年の他の音源を聴けば明らかですが、本来なら「Easy Money」から雪崩れ込む序盤のフリーの即興がもっと長いのに、時間枠を考えて後半の定型パート(※後の"Guts On My Side")のみをクローズアップした省略形のインプロになっているんですね。更に言えば、この直後から始まる73年2回目の米国ツアー(9月19日~)からはインプロにリズムボックスを使用するものがメインとなり、通常のこうしたインプロ演奏は影を潜めてしまうので、その意味からもこの特殊な省略形のインプロがプロショット映像として、しかも全長版で鑑賞出来る点は大きいと思います。もちろん「Easy Money」でのメンバー同士のアイコンタクトや間の計り方といった視覚的な面白さもこれまで以上の画質・音声で愉しめます。装い新たにグレードアップした秘蔵映像の全長版を、このボーナス特典ディスクで是非お確かめ下さい!!
2. Improvisation