故プリンスがデビュー前から注目していたというナッシュビル出身の女性シンガーソングライターの2ndアルバム。ジャズの名門Blue Noteに所属し,ノラ・ジョーンズにインスパイアされたというだけあって,ジャズを基調としつつも,ソウルフルでもあり,型にとらわれない私小説的なサウンド。とっても心地良いです。 アルバムは,軽快なパーカッションと優しいアコースティック・ギターが紡ぐサウンドが心地良い「Don’t Need The Real Thing」で幕を開けます。囁くような歌声も魅力的で心癒されるナンバーです。続く「Breakdown」は,ピアノを基調としたバラード。優しくもどこか切ないメロディーをバックに時にしっとりと,時にソウルフルに歌い上げています。 秀逸は,「Piece Of Me」。流麗なアコースティック・ギターによる物憂げなメロディーが印象的なミッドテンポ。ミステリアスで退廃的なまでに心地良いサウンドは,まるでSADEのようです。終盤は,ロマンティックなピアノ・バラードに転調します。 「68」は,美しくもクリスタルなピアノにゆったりとしたビートのスロージャム。時折聞こえるフルートの音色がヘブンリーです。「People Make The World Go 'Round」は,深夜を思わせるクールでミステリアスなサウンドにしなやかなビートのミッドテンポ。「Unsophisticated」は,落ち着いた雰囲気のピアノに,くぐもったトランペットの音色もロマンティックなスロー。しっとりとした歌声で伸びやかに歌うキャンディスの歌声に心癒されます。そして,個人的に魅かれたのが「Love Sucks」。哀感を帯びたブルージーなギター・サウンドが渋いナンバーで,孤高を感じさせます。 エンディングは,セッション・シンガーとして有名だった父スキャット・スプリングスを交えてのスロー「Simple Things」。美しくも郷愁を誘うキーボードをバックに,エコーを効かせた2人の伸びやかな歌声が,時に優しく,時に感傷的に心に響きます。 派手さはないし,万人受けするようなアルバムではないかもしれませんが,静かに心に響き,癒される・・・そんなグッド・ミュージックです。
Kandace Springs
Indigo
アルバムは,軽快なパーカッションと優しいアコースティック・ギターが紡ぐサウンドが心地良い「Don’t Need The Real Thing」で幕を開けます。囁くような歌声も魅力的で心癒されるナンバーです。続く「Breakdown」は,ピアノを基調としたバラード。優しくもどこか切ないメロディーをバックに時にしっとりと,時にソウルフルに歌い上げています。
秀逸は,「Piece Of Me」。流麗なアコースティック・ギターによる物憂げなメロディーが印象的なミッドテンポ。ミステリアスで退廃的なまでに心地良いサウンドは,まるでSADEのようです。終盤は,ロマンティックなピアノ・バラードに転調します。
「68」は,美しくもクリスタルなピアノにゆったりとしたビートのスロージャム。時折聞こえるフルートの音色がヘブンリーです。「People Make The World Go 'Round」は,深夜を思わせるクールでミステリアスなサウンドにしなやかなビートのミッドテンポ。「Unsophisticated」は,落ち着いた雰囲気のピアノに,くぐもったトランペットの音色もロマンティックなスロー。しっとりとした歌声で伸びやかに歌うキャンディスの歌声に心癒されます。そして,個人的に魅かれたのが「Love Sucks」。哀感を帯びたブルージーなギター・サウンドが渋いナンバーで,孤高を感じさせます。
エンディングは,セッション・シンガーとして有名だった父スキャット・スプリングスを交えてのスロー「Simple Things」。美しくも郷愁を誘うキーボードをバックに,エコーを効かせた2人の伸びやかな歌声が,時に優しく,時に感傷的に心に響きます。
派手さはないし,万人受けするようなアルバムではないかもしれませんが,静かに心に響き,癒される・・・そんなグッド・ミュージックです。