オープニングの心地よい静寂、ほどなくFerryが歌い出し、あのスキップするRoxyリズムの登場!そのスキップはそのまま2曲目まで続き、ブリッジ部のコーラスが耳に残るロッカバラードの3曲目はドラムスの鼓動を残し、激情する弦楽のイントロに導かれ、強力なRoxyリズムとFerryのショーケース「Love Me Madly Again」は始まる。テンポはそのまま、曲調は後半劇的に変わり、その女々しく美しいリフレーンは「永遠に続け」と願うファンも少なくないでしょう。「Tokyo Joe」から始まる後半も、バリエーションでリスナーを飽きさせないが、3曲目「Rock Of Ages」の歌い始めの色気は筆舌できず、ただ聴くのみ。そしてこの考え抜かれた曲順は、さすがLP時代最期の作品。「古臭い」と一笑するにはまだ、もったいない。