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cra********さん
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平成11年 78p 平成13年 97p 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
はじめに
氷見は古くから、魚と漁業のまちとして知られています。 今から約400年余り前の文禄4年 (1595) 11月、在京の加賀藩初代前田利家が、輸入用に付き老臣村井豊後守長頼らを介して灘 浦の宇波村肝煎百姓中に、 背刀を入れきつく塩をして入念に調えた、 塩鰤17本を至急京都へ送 ある旨命じた史料が残されています。
また、慶長19年(1614) には、同じく宇波村地先の漁場に氷見でシブとかシビと呼ばれる鮪 をとる夏網が下ろされており、 それから4年後の元和4年(1618) には同漁場に、鰤をとる秋 網が許可されています。 さらに、元和7年(1621) には、灘浦阿尾村地先の漁場にも秋網の網 下ろしが許可されていることが、 史料で確かめることができます。
江戸時代を通じて、 氷見浦や灘浦とも藁縄を編んで作られた、数十ヶ統に及ぶ台網が敷設、 操業されていましたが、 江戸時代末期には塩干し加工された氷見の丸干し鰯は、 「氷見いわし」 と称して遠く江戸にまでその名が聞えていました。 安政5年(1858) 11月、 領国海岸見分に氷 見町を訪れた幕府外国奉行堀織部正、箱館奉行新藤銀蔵らは塩干しの氷見鰯を賞味し、 「干鰯 之義江戸表而志免いわしと聞及、 (中略) 此地へ参り氷見鰯之名初而相訳り (中略) 味至而 よろしく名産之由被仰候」 「応響雑記』安政五年 秋冬巻)として、干鰯を江戸土産として持 ち帰っています。
明治40年秋、灘浦大境村地先の島の漁場に初めて大敷網が敷設され、未曾有の鰤の大漁に氷 見の町は沸き返りました。 その後、 おもに鰤やフクラギをとる秋網 (網) や、マグロを水揚 する夏 (鮪網)、マイワシやスルメイカを対象とする春網 (網) など、 三季の網は綿糸 製の身網と、藁縄を編んで作られた藁網製の垣網が併用されていましたが、 昭和40年前後を境 にして化学繊維の網が広く導入されるようになります。 それにつれて、網の浮子材もそれまで の孟宗竹やガラス玉から樹脂製の浮子に代わり、また櫓や櫂で操船したり、あるいは曳船に曳 航されていたドブネやテントなどの漁船も動力船にとって代わられ、次第にその姿を見ること ができなくなりました。
こうした漁法と、それにともなう漁撈具の変化は、 また漁村の生活様式をも大きく変えるこ とになります。 昭和40年前後は、 時あたかも高度成長経済期にあたり、 氷見浦灘浦ともそれ まで長らく各家庭で使われていた衣・食・住など、 あらゆる分野の生活用具が廃棄され、 ある いは見捨てられてゆく一方、それに代わって大量生産大量消費に支えられた電化製品や樹脂 製品などをはじめとする、 工業製産品が次第に家庭に溢れる結果となりました。
本展覧会では、おもに昭和40年頃まで沖仕事や陸仕事・加工仕事に用いた漁撈具や道具類の ほか、漁村のくらしに欠かすことのできなかった生活用具を展示・紹介し、そうした道具類を 通して漁村の生活技術を探ってみることにしました。
また、漁村風景のほか、 沖仕事や陸仕事の様子など、 昭和初年頃から同じく昭和40年頃まで の写真を紹介し、写真を詳細に検討することとあわせて聞取り調査の成果を盛り込み、当時の 漁村のくらしの復元を試みました。
今回の企画展は、こうした試みの第一歩です。今後も「氷見の漁業と漁村のくらし」という テーマに沿って資料の調査と収集を進め、その成果はシリーズで紹介してまいりたいと考えて います。 なお、本企画展の開催のために、 実に多くの方々から貴重な資料や写真をお寄せいた だき、 また聞取り調査に際しましては貴重なお話を伺うことができましたことを改めて厚く御 礼申しあげます。 本企画展をご覧いただいた皆様方が、「氷見」 という地域を見直す契機とな ればと願って止みません。
お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。
中古品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。表紙小傷、汚れ。ご理解の上、ご入札ください。 もちろん読む分には問題ありません。52991新
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この他にも出品しておりますので宜しければご覧ください。