スペイン出身の新進気鋭なジャズベーシスト、ハビエルモレーノのソロ名義リーダー作としては通算2作目。リリースは2000年代以降の注目の若手ジャズミュージシャンを輩出するFresh Sound New Talentから2014年のリリース。編成はハビエルモレーノ(コントラバス)を中心に米国はミシガン州デトロイト出身のこちらもここでは書ききれないほど数多くのジャズコンボの録音に参加しているジェラルドクリーバー(ドラムス)、まだまだ録音が少ないながらもめちゃくちゃ上手い実力派のジョージドゥーリン(ピアノ)、米国はアリゾナ州ツークソン出身のサックス奏者でフリーからアヴァンギャルド、コンテンポラリー系まで対応し、ダニエルユメールやヨアヒムキューンなどの大物との録音も残している名手、トニーマラビー(サックス)の4人編成。で、内容は基本的にはコンテンポラリージャズの範疇の硬派なモーダル系といった感じではあるものの、スローテンポの絶品トラックを皮切りに、2曲目、4曲目など楽曲によっては変拍子にポリリズムを複雑に絡めた、チックコリアやエルメートパスコアル一派を思わせる構造をモードジャズ化したものとか、音律をアブストラクト寸前まで追い詰め、フリーのようでフリーでない7曲目とかトニーマラビーがトランス状態に没入して音程がヨレるスピリチュアルジャズ調の8曲目とか、面白いトラックが目白押しの内容。JAVIER MORENO-marais del sueno(fresh sound new talent)