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「遠花火 見届け人秋月伊織事件帖」 2005年 7月 文庫初版
「春疾風 見届け人秋月伊織事件帖」 2006年 3月 文庫初版
「暖鳥 見届け人秋月伊織事件帖」 2006年12月 文庫初版
「霧の路 見届け人秋月伊織事件帖」 2009年 2月 文庫初版
「鳴子守 見届け人秋月伊織事件帖」 2011年 9月 文庫初版
「夏ほたる 見届け人秋月伊織事件帖」 2013年 7月 文庫初版
「笛吹川 見届け人秋月伊織事件帖」 2016年 3月 文庫初版
「青嵐 見届け人秋月伊織事件帖」 2018年 5月 文庫初版
定価 514円~640円+税 282頁~315頁
<2> 悲しい話が多いが、悪は栄えず終わる。「寒紅」昔万引きしたところを助けられた娘の想い。「薄氷」主家を悪どい方法でつぶした店に放火し続ける男。「悲恋桜」無頼の旗本に因縁をつけられ、刀を抜かなかったばかりに改易になった旗本。「春疾風」禁制の駆け込み訴えをしようとする上州から来た村人。
<3> だるま屋に持ち込まれたり、伊織が見かけた事件から、その真相を探り、本当の悪人を裁く。「父の一分」食い逃げの嫌疑をかけられちょうちゃくされ、土下座までするが罵詈雑言についに刀を抜いてしまった下級武士。父の無実を信じる幼い息子。「鶴と亀」貧しさから板の間稼ぎまでしてしまった元大工の二人だが、盗んだ着物の中に抜け荷の割符があったので命まで狙われる。「暖鳥」父の敵を捜す足袋職人の男。許婚まで捨てて仇討ちを図るが、町人の仇討は許されていない。伊織やだるま屋の吉蔵はこれらをどう裁くか?
<4> 久しぶりのシリーズ作だが、秋月伊織も将来を迫られてシリーズの話も進むのか。「霧の路」武士の誇りをかけて主君の遺恨を晴らし、評判になった”相馬大作”の事件。名称はすべて変えてあるが、その後日談が語られる。老中の横槍に江戸の町民の噂が勝つ。「猩々」髪が赤いことから押さないときからいじめられていた双子の兄弟は、引き取ってくれた養い親を慕う。「蕗摘み」男のような格好をしているお馬は、岡っ引きで汚名を着て死んだ父親の汚名を晴らすために、伊織らの力を借りて、父親を殺した真犯人を探す。
<5> 「花桐」偶然伊織が助けた侍は、吉蔵も知るお庭番だった。抜け荷の証拠を届けるために命を懸ける。残された妻子にあてた文を伊織は預かる。「半夏生」今回は幽霊騒ぎ。先妻にそっくりな幽霊が出るというのだ。調べると後妻は男と会っているようだし、先妻の忘れ形見らしい娘に付きまとっている。真実は。「鳴子守」埋蔵金が埋まっているという噂を信じて、人足を集めて穴を掘る。どうしても金が欲しい者たちは雨の中でも掘り続ける。そして雨が上がった後、その二人が殺され、残りの二人が姿を消す。一人は島抜けの者、もう一人は姉にすがって生きていた半端者。兄弟は常陸の山奥からやってきていた。
<6> お記録本屋、”だるま屋”の見届け人秋月伊織の事件帳。「雪の果て」姉を探す紙売りの少女の話から、旗本屋敷で巣くう悪事を暴く。「兄、弟」仇を探す兄弟の話し。兄は、小間物売りとなって、仇を探すが、なかなか見つからない。でも、ついに仇を見つけることができた。弟を危険にさらさないように思う兄の思いとは。「夏ほたる」箱根の湯宿の若き女将が江戸に出てきた。その御腹は膨れていた。女の思いと、江戸でも事件。
<7> シリーズの2編。「笛吹川」神隠しの見届けから、抜け荷の事件に綱がる。サイド・ストーリーで、病身の母の元に戻るために貯めたお金を持って峠を越えようとするが、山賊に出会って身包みはがれ、せめて、道中差しだけでもと願った若者に、さびた刀を与えると言う話し。どこかで聞いたことが在る人も多いとも思う。有名な落語のストーリーをうまく取り入れているのだ。元の話を知っている人も知らない人も、充分楽しめるのではないか。「飛鶴」うらぶれた人足(元武士)が、大店の主を刺殺した。その見届けをたのまれたい伊織達は、7年前に伊勢で起こったお家騒動の結末を聞く。
<8> シリーズ最終巻。「見返り川」だるま屋に持ち込まれた依頼は、藩の牢を牢抜けした男をとらえて欲しいというのだ。そのころ、伊織は多数の武士に取り囲まれている武士を助け、お藤は悪徳商人に絡まれる女を助けていた。実は、この二人こそ藩から追われている人物たちだった。その裏には何か事情がありそうだった。「青嵐」上方からやってきた盗賊をとらえようと見届け人たちが見張っている家に、かつて助けてやった若者が入るのが目撃される。知っていて、押し込みの仲間に加わろうとするのか。
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