こちらは1996年にリリースされたロッド・スチュワートのコンピレーション・アルバム「If We Fall in Love Tonight / ベスト・バラード・コレクション」。一見、良くあるバラード集のようですが、どうしてどうして、自分にとっては、ロッド・スチュワートのコンピレーション・アルバムと言えば、ロッド・スチュワート自身が選曲した1989年の「The Best Of Rod Stewart / ベスト・オブ・ロッド・スチュワート」と肩を並べるくらい好きなコンピレーション・アルバムなんですよね。言い換えれば、"The Best Of Rod Stewart"を持っていても、別途に買う価値があると思えるコンピレーション・アルバムだということでもあります。
と言うのも、コンピレーション・アルバムながらも、冒頭の4曲が新曲であり、この他にも新たにリミックスされたり再録音された曲が収録されていることからも分かるように、他のアルバムでは補えないオリジナリティーがこのアルバムにはあるんですよね。それに、何曲かは被る曲があるものの、"The Best Of Rod Stewart"とはまた違った趣がありますしね。
実際、過去のカヴァー曲を見ても分かるように、ロッド・スチュワートのカヴァーって、ほんとオリジナル曲との隔たりが無く、見事なまでにロッド・スチュワートの曲になっているものが多いんですよね。自分自身、"I Don't Want To Talk About It"や、"The First Cut Is The Deepest"といった曲も当初はカヴァー曲だとは知らなかったですしね。
又、新曲以外にも特筆すべき曲がいくつかあって、例えば9曲目の"Forever Young (1996)"は、 (1996) と表記されていることからも分かるように、新たにレコーディングされたヴァージョン(ここではテンポを落としたバラード調の曲になっています)が収録されており、7曲目の"Have I Told You Lately"も同様にタイトルの後に (Studio Version Remix) と表記されていることからも分かるように、新たにリミックスされたヴァージョンとして収録されています。
それ以外にも、表記はされていませんが、"I Don't Want to Talk About It"は"1989 Version (this version taken from "Storyteller - The Complete Anthology: 1964-1990")"が収録されており、"Downtown Train"も同じく"Storyteller"に収録されているヴァージョン("The Best Of Rod Stewart"に収録されている曲とは別ヴァージョン)が収録されています(イントロ部分で見分けがつきます)。
それと、"Tonight's The Night (Gonna Be Alright)"は、"The Best Of Rod Stewart"同様に、オリジナルヴァージョンのエンディングに入っている女性の声がカットされたヴァージョンにて収録されています。
そして、アルバムの最後に収録されているのは、ブライアン・アダムス、ロッド・スチュワート、スティングの3人によるコラボレーションが話題にもなった「All For Love / オール・フォー・ラヴ」(映画「三銃士」のテーマ曲で、サウンドトラック"The Three Musketeers (Original Motion Picture Soundtrack)"に収録)。