長らく低迷していた男性ヴォーカル・グループも復権の兆しを見せてきたようだ。ATLも良かったが,クリス・ストークスが手がけたこの4人組も素晴らしい。 アコースティックでしみじみと歌われるイントロからして,早くも心をグッとつかまれるのだが,それは単なる序章に過ぎない。アコースティックでやるせない雰囲気の「Freakin You」に,TQみたいな早口で滑らかな歌い回しがストリートっぽい「Baby Mama Love」(ジャーメイン・デュプリ参加!)という序盤の2曲のミッド・テンポでは,K-CI風のディープで情熱的なリード・ヴォーカルが光る。JODECIの再来などという声があるのも納得である。 ただ,強面の風貌に似合わず,コーラスはJODECIよりもピュアで透明感があり,ある意味「万人受け」する洗練された雰囲気がある。その典型が「Issues」。さわやかで透明感のあるコーラスと感傷的なメロディーが絶妙のコラボレーションとなって胸に染みる。「No…Say No」,「Ain't That Bad」,「Don't Take Your Love Away」といった一連のバラード群も同様に甘くピュアで切ない雰囲気を醸し出しており,ヴォーカル好きにとっては堪らないアルバムだ。 ジャーメイン・デュプリにマーカス・ヒューストンなど制作陣も豪華で駄曲がないのも魅力。将来が大いに期待できる新鋭だ。
Issues
アコースティックでしみじみと歌われるイントロからして,早くも心をグッとつかまれるのだが,それは単なる序章に過ぎない。アコースティックでやるせない雰囲気の「Freakin You」に,TQみたいな早口で滑らかな歌い回しがストリートっぽい「Baby Mama Love」(ジャーメイン・デュプリ参加!)という序盤の2曲のミッド・テンポでは,K-CI風のディープで情熱的なリード・ヴォーカルが光る。JODECIの再来などという声があるのも納得である。
ただ,強面の風貌に似合わず,コーラスはJODECIよりもピュアで透明感があり,ある意味「万人受け」する洗練された雰囲気がある。その典型が「Issues」。さわやかで透明感のあるコーラスと感傷的なメロディーが絶妙のコラボレーションとなって胸に染みる。「No…Say No」,「Ain't That Bad」,「Don't Take Your Love Away」といった一連のバラード群も同様に甘くピュアで切ない雰囲気を醸し出しており,ヴォーカル好きにとっては堪らないアルバムだ。
ジャーメイン・デュプリにマーカス・ヒューストンなど制作陣も豪華で駄曲がないのも魅力。将来が大いに期待できる新鋭だ。