左久作 諸刃(両刃）小刀 一生もの
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池上親子でないと此の諸刃（もろは）は作れないとされています。似せて作っている方もおられますが、全然違います。片刃と比べて食い込んで行かないため、逃げが良く、スムーズに削ったり切ったりできます。
鉛筆削るとその良さが瞬時に分かります。
両刃なので、研ぎも片刃より簡単で、メンテナンス性が極めて高いと存じます。
フルスカンジでも蛤刃でもどちらでもかまいません。
地金がとても良く柔らかいような暖かみを感じ、研いでいる際、長時間握っている際には高貴な鉄の良い香りがします。
曇り系の仕上げ砥石で仕上げると、怪しく曇ります。
砥石の試し研ぎ用にも自分は良く使いました。
切れ味は申し分なく、小刀の部類で最高クラスかと思います。
岩崎、西口、坂光などと同肩でしょうか？
むしろ、両刃なので、一番使いやすいです。
刃角を考える必要なく、デフォルトで良く切れて、最適角でなくても良く切れます。
硬い樫のような木材もサクサク削れます。
鉛筆は気持ち良すぎて、削りすぎ注意です。
工房に行ったら、金属のようなものを削る実演をなされ、仰天しました。びくともしない鋼です。
先端がやや欠けてますが、研ぎ進めればまた戻ります。
鋼は、銘の上辺りまで入っているそうです。
小刀によっては木の柄を付けないと長時間の使用で指が当たって痛めたり、豆になったりするものがありますが、当たる部分の角が丁寧にトリミングされているため、裸のままで大丈夫です。
恐らく研ぎ止む端にくることの無い一生使える男の小道具で、机上に常に置いておきたい超オススメアイテムです。