これらはいずれもDGGにおいて既にモノ時代から開始されていたベートーヴェンとブラームスの交響曲であったためベーム最高の名演のひとつでありながら、途中からステレオに変わった録音は続ける意味がなくなったためにこれらのステレオ録音は1曲だけのワンショット企画で終わりました。しかしそれにもかかわらず一切の虚飾をそぎ落としてまっすぐに突き進むその名演奏がベルリンのイエス・キリスト教会の響きの中で捉えられた録音がステレオ最初期のSLPM RED STEREOでリリースされたそのレコードは、今日超入手困難な存在であるにもかかわらずいまだにレコード愛好家が求めてやまない超人気品である事実がその演奏と録音の良さを物語っています。