★著者、ドナルド・キーン(Donald Lawrence Keene)は1922(大正11)年、ニューヨーク生まれ。日本文学と日本文化研究の第一人者であり、文芸評論家としても著名。コロンビア大学名誉教授。日本文化を欧米へ紹介するなど数多くの業績により、全米文芸評論家賞、菊池寛賞、山片蟠桃賞、読売文学賞、日本文学大賞、朝日賞、毎日出版文化賞などを受賞。また、ケンブリッジ大学、東北大学、杏林大学ほかから名誉博士。日本ペンクラブ名誉会員。勲二等旭日重光章(1993年)、文化勲章(2008年)を受章。『百代の過客』、『日本人の美意識』、『日本の作家』、『日本文学の歴史(全18巻)』、『明治天皇』、『渡辺崋山』など数多くの著作がある。2011年の東日本大震災を契機に、日本国籍を取得し日本で余生を過ごした。2019年死去(享年96)。
★内容: 極東の小国を勃興へと導き、欧米列強に比肩する近代国家に押し上げた果断な指導者の実像に迫る記念碑的大作。毎日出版文化賞受賞。詳細な注釈付き。 「私がこれから試みようとするのは、何世紀にもわたって西洋との接触をほとんどすべて拒否してきた国に生まれながら、その国が世界の列強の一つへと変貌を遂げていくばかりでなく国際社会を形成する一国として成長していく姿を生涯を通じて見守ってきた一人の人物 ―― 明治天皇を発見することである」(「序章」より。著者)
〈第1巻〉: 1852(嘉永5)年9月22日、京都御所を取り巻く御苑の北の端、板塀で仕切られた屋敷内の質素な家で産声が上がった。皇子祐宮、のちの明治天皇の誕生である。厳しい攘夷主義者の父・孝明天皇の崩御により、皇子は14歳で第122代天皇に即位。開国・維新の動乱に立ち向かうことになる。第一巻は誕生、践祚、そして明治改元を描く。
〈第2巻〉: 新政府は東京遷都、廃藩置県など緊要な施策に次々と着手。明治天皇は西郷隆盛ら重臣たちが唱えた朝鮮出兵を自らの裁決で阻止するなど、若年ながら国家の舵取りについて重大な決断を下していく。また繰り返し行なわれた全国巡幸は、臣民の間に統一近代国家としての日本の意識を植え付けた。西南戦争を経て、国際社会の一員として成長した日本は、やがて自由民権運動の興隆を迎える。
〈第3巻〉: 1889(明治22)年、大日本帝国憲法が発布、翌年には第一回帝国議会が開かれた。いっぽう朝鮮をめぐる清国との対立は、東学党の乱を機に激化。日清戦争が勃発すると、天皇は大本営の置かれた広島に移り、継ぎを当てた軍服を着て兵たちと労苦を共にする。アジアの老大国を相手取った日本の勝利に国際社会は驚き、「ザ・ニューヨーク・サン」紙は明治天皇を「不世出の英主」と絶賛した。
〈第4巻〉: 日露戦争で、明治天皇が旅順陥落の勝利に示した反応は、敗北したステッセル将軍の名誉を保てるよう指示することだった。「大帝」と呼ばれた開明的君主の心にあったのは「平和への願い」だったのである。日本が韓国を併合、極東支配を強化しつつある1912(明治45)年7月30日、明治天皇は崩御する。卓越した指導者の生涯を克明に追い、明治という激動の時代を描き切った伝記文学の金字塔。
★著者、ドナルド・キーン(Donald Lawrence Keene)は1922(大正11)年、ニューヨーク生まれ。日本文学と日本文化研究の第一人者であり、文芸評論家としても著名。コロンビア大学名誉教授。日本文化を欧米へ紹介するなど数多くの業績により、全米文芸評論家賞、菊池寛賞、山片蟠桃賞、読売文学賞、日本文学大賞、朝日賞、毎日出版文化賞などを受賞。また、ケンブリッジ大学、東北大学、杏林大学ほかから名誉博士。日本ペンクラブ名誉会員。勲二等旭日重光章(1993年)、文化勲章(2008年)を受章。『百代の過客』、『日本人の美意識』、『日本の作家』、『日本文学の歴史(全18巻)』、『明治天皇』、『渡辺崋山』など数多くの著作がある。2011年の東日本大震災を契機に、日本国籍を取得し日本で余生を過ごした。2019年死去(享年96)。
★訳者、角地幸男は1948年、東京生まれ。早大仏文卒。ジャパンタイムズ編集局勤務を経て、現在、城西短期大学准教授。『明治天皇』、『日本人の戦争』、『ドナルド・キーン自伝』など、日本文学研究家ドナルド・キーン氏の著作の翻訳者。『明治天皇』の訳業で毎日出版文化賞受賞。
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