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菜の花の故郷―歌に支えられた流離の生涯 隠岐儀蔵 かんき出版 送料無料
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父が突然いなくなった。事業失敗による破産―。心機一転、まき直しを北海道入植に賭ける父の待つもとへ、大正3年、一家で赴く。言語に絶する酷寒の開拓生活。失意の少年時代、青年時代の著者を支えたものは何だったのか。それは5冊の「国史略」と彼自身の“歌ごころ”であった。15歳の少年は、わずかな書籍をむさぼり読み、千古の自然に身を浸した。このことが後に“歌づくり”に進み、物事を冷徹に客観視する精神作用を育んでいった。物が飽和状態に達している今日、このことは重大なことを示唆してはいまいか。人が成長していく過程で、あり余る物や情報が果たして効果的なのかどうかを考えさせられる、心暖まる書である。
序章 歌のはじめ第1章 生いたち第2章 北海道移住第3章 大自然開拓第4章 晩