【深和】宝暦事件◆徳大寺公城 書状 宝暦七（1757）年七月一日付 真筆（公家 公卿 書家 勤王志士 近世古文書）
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![[真筆]関思恭・一行書／細井広沢の門・茨城県土浦藩に仕えた／1697年〜1765年江戸時代中期／書道・古書・古文書／掛軸](https://auc-pctr.c.yimg.jp/i/auctions.c.yimg.jp/images.auctions.yahoo.co.jp/image/dr000/auc0503/users/85178960369705624ecd1def72de9c7d209bba59/i-img397x1200-17116178715hguyc26.jpg?pri=l&w=300&h=300&up=0&nf_src=sy&nf_path=images/auc/pc/top/image/1.0.3/na_170x170.png&nf_st=200)
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烏丸光胤に宛てた書状で、竹内式部が桃園天皇にご進講予定の神書（日本書紀）講義の手控を今日明日中に送る旨を認めたものです。
公城は桃園天皇の第一の近習として名を馳せ、竹内式部を家臣に迎え垂加神道流の国学と尊王論を修めた急進派公卿として知られます。一方、光胤も天皇の和歌の師であり、古今伝授以前の神書受講の是非を問われた際は受けるよう助言した近臣でもありました。
本書状からは六月四日から始まった神書進講への天皇の並々ならぬ関心が窺え、式部の御読が廿九日以来中断すると、光胤を介し公城へ催促が行われ両者「苦身」した様子が読み取れます。のちに不穏を察した関白近衛内前と母青綺門院の諫止により式部の進講が中断に追い込まれ、天皇は依然再開を望まれますが、クーデター疑惑により光胤・公城ら近習・近臣たちが軒並み失脚する「宝暦事件」を招くこととなります。
尊王論が度重なる弾圧を受けながら日本中を席巻してゆく、歴史の一頁を刻んだ書状として極めて貴重な逸品です。
◆徳大寺公城（とくだいじ きんむら）
江戸中期の公卿。徳大寺実憲の子。従二位,権大納言。堀南湖に儒学を,竹内式部に垂加神道をまなぶ。宝暦8（1758）年幕府による式部逮捕(宝暦事件)に連座して永蟄居となり,式部追放の際に出家,巒渓と称した。天明2（1782）年没、54歳。
◆烏丸光胤
江戸中期の公卿。中御門宣誠の子。宝暦6(1756)年権大納言となる。竹内式部に神道,儒学をまなび,宝暦事件に連座して止官,永蟄居の処分をうける。のちゆるされて歌道の御用にたずさわった。安永9（1780）年没、58歳。初名は清胤。
〔本文〕
（尚々書）
尚々、さんゝゝ御苦
身此事可給候、此方よりも
御進候間、御催促尤ニ候、以上
御苦身此事、只今
先明日之分を御書付
可給候、三日四日之分ハ
明日ニ而も可然候、為其
如此御座候也、恐々謹言
七月一日 公城
（端裏書）
「（墨引）烏丸殿 公城」
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