おまけに「Start Me Up」のイントロもキースがズッコケスタート、このままだとハンブルグ2017の再来か?とよぎりそうになったほどなのですが、安心してください「Rocks Off」からキース以下バンドの足並みが揃ってどんどん熱量マシマシ。
今回のツアーでも「Out Of Time」が歌われているのもマニアからすると嬉しい限りでしょうが、何と言っても大傑作『HACKNEY DIAMONDS』から三曲もフィーチャー。あれほど素晴らしいアルバムになったのだから当然かと。
まだ「Angry」と「Mess It Up」のどちらもまだ粗削りな演奏なのですが、それぞれにメンバーが懸命に演奏している感じが伝わってくるのがいい。これらが演奏を重ねるごとによくなっていく予感しかしません。
そんなバンドは「You Can't Always Get What You Want」になると遂にエンジン全開。特にキースに関してはオープニング時とは別人のごとし。そのキースのレパートリーは一曲のみかつ「Little T&A」という意外な展開ではありますが選曲もいい感じで、これもまた今後が楽しみ。
さらに今回はセットリスト後半の構成が大幅にシャッフルされており、「Honky Tonk Women」から「Paint it Black」にかけてセットの後半へと移動しているのがとても新鮮。新鮮と言えば「Satisfaction」のアレンジがオリジナルのスタジオバージョンを彷彿とさせる雰囲気で演奏してくれるのも同様かと。
そして極めつけはアンコール一発目が「Sweet Sounds of Heaven」という展開が素晴らしすぎる。ニューアルバムからの曲をアンコールで演奏してくれる現役感のあるストーンス…この感じはいつぶりでしょうか。