PiLの曲名からバンド名を頂いた、ニューヨーク出身の5人組バンド。結成当初はニューヨーク・パンクの影響大のストレートなサウンド指向を持っていましたが、メンバーが入れ替わるうちに、バンド名に冠されたPiLを初めとして、Gang Of FourあたりのUK勢、Mission Of BurmaあたりのUS勢のポスト・パンクから影響を受けたサウンドへと自然にシフトしていきます。そして、ファンキーなガチャ・ガチャ・ギター・リフやダビーなベースライン、パーカッシヴなリズムを前面に出し、ダンサブルな、彼らのオリジナル・サウンドを確立したと言えるのがこのセカンド・アルバムでしょうか。UNKLEやDavid Holmesとの仕事で知られるプロデュース・チーム「DFA」と組んだこのアルバムは、ロックのエレメントと、エレクトロニック・サウンドの融合が見事。そのサウンド指向に、偉大なる先人、Pop GroupやPrimal Screamあたりのエレクトロニックな実験ロックとの共通項を見いだすのは簡単ですが、時折見え隠れするノー・ウェイヴ的なエキセントリックさに、やっぱりニューヨークのバンドだなあ、と感じさせます。好盤!
Gotham