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金匱要略を読み解く/佐々木賢二/張仲景・さまざまな疾病に対する際どのように理解し治療をすればよいのかについての示唆を与えてくれる一冊
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2018年 定価16500円。部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
金匱要略の考え抜かれた論理性、三世紀の人物の記述であるにも関わらず、現代の我々にも十分に通用する内容、その洞察の鋭さ。さまざまな疾病に対する際、どのように理解し治療をすればよいのかについての示唆を与えてくれる一冊。
はじめに
『金匱要略』は後漢の末期 (三世紀初頭)に、長沙の太守を勤めた張仲景によって著されたとされる。『傷寒論』の張仲景 自序に、「傷寒と雑病の論合せて十六巻を為した」と記され、『傷寒雑病論』という名の書を為したと考えられているが、 古い時代の記録には『傷寒雑病論』の記述は見当たらず、実際のところははっきりしていない。傷寒の治方を記述した部 分と、雑病の治方を記述した部分に分かれて、両者は一緒にまたは別々に書き写されて伝承したと思われ、それらの書名 が五世紀後半の『小品方』や、『七録』(五二三年)、『随書』、『高湛養生論』、『外台秘要方』(七五二年)などに、両者一緒 のまたは別々の伝承名として残されているが、張仲景の記した十六巻の内、十巻の『傷寒論』に相当する部分を除いて、 雑病の治方を記述した部分はその詳細な内容は失われて久しかった。
北宋(九六〇~一一二七)になり、翰林学士の王洙が偶然にも国家の図書館から『仲景金匱玉函要略方』と題された三巻 の書物を発見した。その内容の上卷は傷寒、中巻は雑病、下巻は方剤と婦人病について記され、中巻下巻は失われていた 雑病の治方を記述した部分に相当すると考えられた。そこで国家の命を受けた林億らが、すでに『傷寒論』十巻・『金匱 玉函経』八巻として出版されていた内容と重なる上巻を除き、下巻に記されていた方剤を各条文に配し、他の医書中から 相当する部分を補って『附方」とし、新たに構成し直して三巻本の『金匱要略』を成立させたのである。このように北宋 における林億らの編纂の結果成立したのが『金匱要略』であり、仲景の原本とは異なることに留意が必要である。
お探しの方、お好きな方いかがでしょうか。
表紙小傷程度で特に目立った傷や汚れはありません。52281新
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