オッフェンバック 歌劇 ホフマン物語 ドミンゴ グルべローヴァ バキエ ディアス モリス ルートヴィッヒ 小澤 極美品 初出盤 初期盤 西独製

オッフェンバック 歌劇 ホフマン物語 ドミンゴ グルべローヴァ シュミット バキエ ディアス モリス ルートヴィッヒ 小澤 極美品 初出 極初期盤 西独製

オールスターのホフマン物語です。ドミンゴ2度目のホフマンですが、さらに興味津々なのはグルベローヴァで、この盤の主役・目玉と言っても良いでしょう。当然オランピアは美しく万全で余裕綽々… 加えて“もっと派手でも良いのに” と思うほど嫋やかで端正。フランスのコロラトゥーラを意識したのかも…。それほど器用なタチの方ではないので、各役で変わり映えがする…とは言い難い出来。ステッラはだんまり役でお声は無く役名の記載も無く 4役ではなく3役の表記。敵役は４人の分業… バキエが流石に抜群の雰囲気 ディアスの“輝けダイヤモンド” いとも不調。他にルートヴィッヒが端役で花を添えています。ドミンゴはいつもながらの安定感。声を軽く細く使ってリリックな役作りで、普段よりぐっと爽やか。この対応力 クレバーさ 器用さ… やはり“只者”ではない事が良くわかります。
すでにセリフ版が主流だったのに、この盤がレチタティーヴォ版を採用しているのは 両主役への配慮からでしょうか。
小澤さんの指揮はシャープで、この曲の豪華さや幻想味とはまた別種のものを感じます。この時期に盛んになり始めた 古楽系指揮者のモーツァルトやグルックなどにどこか通ずる キリリとした表現が印象的でした。オランピアの場面の前奏が猛スピードで驚きます。オケが大変良いと思いました。
余談ですが、私はヴァレンティーニの「舟歌」が格別に大好きです。しかし あの肉感やゴージャスさは 全曲にははめ込みづらい性格のものかもしれないです。
この曲はバージョンの問題が複雑です。各種のバージョンが入り乱れて 簡単には理解不能な所がある反面、小さな曲の集合体でもあるため 逆にどうにでも変容可能な多面性もあるので、気楽に聴くのも“あり”かとも思いました。この演奏はこれまでの盤との相違も確かにある様で、リブレットを見ながらの理解は必要かと思います。1センチは有りそうなブックレットが添付され有益です。英仏独伊の対訳も いざ調べ物をする際など大変に重宝ですし、こんな印刷物など 今後再現する事は不可能だろうと感じます。

極美品です。ブックレットの小口に少シミ。その他は開封時のまま綺麗に残っていました。発売を待って 六本木警察の隣のショップで求めた思い出があります。西独製のごく初期盤で 真ん中まで銀色です。スリーブケースの造りもとても堅牢。繰り返しですが…この厚いブックレットは貴重だと思います。

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